節税に役立つ控除制度5選

「企業でもない限り節税なんて関係ない話」なんて思っていませんか?

実は会社員でも確定申告や控除制度について理解を深めれば、十分節税はできます。控除制度とは課税の基準になる所得や、所得税額そのものから一定額を差し引いてくれる制度です。

ここではその中から特定支出控除、医療費控除、扶養控除、生命保険控除、「上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除」の5つの控除制度を紹介します。

確定申告でお金が戻る!特定支出控除

特定支出ってどんな支出?

特定支出

「給与所得者の特定支出控除」の制度について説明する前に、まず「特定支出」とは何かを理解しておきましょう。これは上図の6つを指します。

①は通勤に必要な支出、②は転勤の際に必要な支出、③は仕事に関係のある技術や知識のために研修を受けるために必要な支出で、同じく資格を得るために必要な支出が④です。

⑤は単身赴任などを理由に自宅と勤務地が離れている場合に自宅へ帰る時に必要な支出を指します。⑥はさらにa〜cに分類されています。どの場合にも仕事に直接関係のある出費であることが条件です。

「給与所得者の特定支出控除」

この特定支出控除が一定額を超えると、その超えた分の金額を給与所得控除後の所得金額から差し引くことができるのが「給与所得者の特定支出控除」です。つまり払い過ぎた会社の経費を確定申告によって少しでも取り返せるというわけです。

この「一定額」は1年の収入金額によって決められています。

平成28年分から収入金額に関わらず、その年の給与所得控除額の2分の1が基準となります。

また特定支出として認められるためには会社の証明書が必要という点にも注意が必要です。適用を受けるにはかなりの金額の特定支出と会社の証明書が必要なので、ややハードルは高いかもしれませんが、頭の片隅に置いておいて損はないでしょう。

確定申告でお金が戻る!医療費控除&扶養控除

医療費控除の対象になる意外な医療費

年間の医療費の支払いが多い場合も確定申告で節税できる可能性があります。「医療費」と聞くと診察代や手術代などをイメージする人も多いと思いますが、実はこの医療費控除の対象になる「医療費」はもっと幅広く設定されています。

風邪をひいて薬局などで風邪薬を買う場合の購入代金、はりや灸の施術にかかる費用や、通院日や医師の送迎費、入院にかかる部屋代や食事代なども含まれるほか、日本臓器移植ネットワークに支払うあっせん料も「医療費」になります。

これまでこの制度を見逃していた人は、医療費の計算をし直してみると、意外と大きな節税になるかもしれません。

「仕送りをしている親」も扶養控除の対象になる!

扶養控除制度にも見落としがちな節税ポイントがあります。この制度は簡単に言えば「養っている家族」の年齢や関係によって一定額の控除をしてもらえるという制度です。

この「養っている家族」を扶養親族と言います。扶養親族に認められるにはいくつか条件がありますが、ここで注目したいのが「納税者と生計を一にしていること」という条件。

これは「同居していること」とも解釈できますが、制度上では必ずしも同居を条件にはしていないのです。普段から生活費や学費、療養費等を送金していることが証明できれば、立派な「扶養親族」と認められます。

したがって遠方に住んでいる両親に仕送りをしている場合や、学生として遠方に下宿している子供なども扶養親族です。

扶養控除は最低でも38万円の控除が受けられます。基本的に扶養控除は年末調整の時に提出する書類で受けられますが、もし扶養親族として書類に記入せずにいた家族がいる場合は、改めて自分で確定申告をすることで、納めすぎた税金の還付が受けられる可能性があります。

確定申告でお金が戻る!生命保険料控除&譲渡損失の繰越控除

保険で節税!生命保険料控除

生命保険料控除新旧制度

生命保険料控除制度は平成22年に改正されて、その適用が平成24年分から始まっています。大きな変更点は2つです。

1つ目はこれまで生命保険と個人年金の掛け金だけが控除対象であったのに対し、改正後は介護医療保険の掛け金にも適用されるようになった点です。

2つ目は控除される金額が全体的に引き下げられた代わりに、控除対象になる年間の支払い保険料等も引き下げられた点です。つまり控除対象の間口が広げられたというわけです。

扶養控除と同じく生命保険料控除も年末調整で控除が受けられますが、「実は控除対象だったのに書類に書かなかった」という人は今からでも確定申告で還付が受けられる可能性があります。

投資で節税!上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除

上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除

上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除。難しい言葉を使っていますが、簡単に言えば「株の投資で損をした分を控除してあげましょう」という制度です。

控除の対象になるのは株の投資で儲けた金額になります。もし損をした金額が大きすぎて1年では控除しきれない場合は、翌年以後3年間にわたって株の投資で儲けた金額から、繰越で控除してもらえます。この控除制度を受けるには必ず確定申告が必要です。

また確定申告の際には、株での損益通算を証明するために「所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用)」と「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」を、確定申告書と一緒に提出する必要があります。

さらに繰越控除を受ける場合には仮に株の投資で儲けていなくても「所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用)」を確定申告書に添付して提出しなくてはいけません。

投資に興味のある人は覚えておくと得をする控除制度です。

まとめ

各種控除制度を細かく見ていくと意外な節税ポイントがあります。年末調整でも節税になるもの、確定申告が絶対に必要なもの、節税できる金額の大小など制度によって費用対効果は様々です。

控除制度はここで紹介した5つ以外にもまだまだたくさんあるので、自分が大きく節税できる制度を探してみてください。



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監修:緒方 康人 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
創業は70年を超え、税務・会計はもちろんのこと経営コンサルティングや法務、労務、ITにいたるまで、多岐にわたる事業を展開し今では4500件を超えるお客様と関与させて頂いております。
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