自営業の確定申告

「自営業=青色申告」という図式があるため、所得税の確定申告と青色申告の違いがよくわからないという人はとても多いのではないでしょうか?

青色申告のメリットやデメリットを解説する前の、そもそもの部分について解説してみたいと思います。

確定申告も青色申告も、所得税のことを意味しています。

所得税という大きな括りの中に確定申告制度と源泉徴収制度があり、さらに確定申告制度の中に青色申告制度があるという構図になっています。

自営業者の確定申告は、青色申告か白色申告のどちらか

自営業者は自分の事業を営むことに専念するため、通常は雇用されることはありません。どちらかというとサポートしてくれる人材を雇う側の立場になります。

1.確定申告制度(青色申告)
2.確定申告制度(白色申告)

のどちらかを選択することになります。

青色申告制度は確定申告制度に包括されているため、それぞれが独立した制度ではありません。

青色申告制度を利用する場合は青色申告決算書の提出が必要となり、確定申告するためには青色申告決算書だけでなく、確定申告書の作成も合わせて必要となります。そのため青色申告制度のみ利用するということはできず、確定申告制度の内訳として利用することになります。

所得税法上の10種類の所得のうち、「一時所得」や「雑所得」しか収入源がない場合は青色申告制度を利用することができませんが、「事業所得」「不動産所得」「山林所得」による所得があれば、青色申告制度を利用することができます。

また誤解しやすい点として、「事業所得」「不動産所得」「山林所得」がある場合に青色申告制度を「利用しなければならない」わけではありません。青色申告制度を利用すれば、節税に有利な特典を利用することができるため、たしかに税金負担は軽減します。しかし帳簿書類を作成したり保管義務を遵守したり減価償却の計算をしたりといった手間がかかります。

青色申告制度を利用するよりも事業活動に専念したいというのであれば、多めに税金を払うことになったとしても青色申告制度を利用しないという選択をすることもできるのです。

「事業所得」「不動産所得」「山林所得」があり、青色申告制度を利用しなかった(青色申告承認申請書を提出していない)場合は白色申告事業者となるため、確定申告書だけでなく収支内訳書の提出が必要となります。

所得区分の組み合わせ青色申告制度利用可否
自営業Aさん事業所得のみ青色申告制度を利用 することができます
自営業Bさん不動産所得と雑所得不動産所得に対して青色申告制度を利用 できます
自営業Cさん一時所得と雑所得青色申告制度を利用 することができません

自営業でアルバイトの給与所得がある場合の確定申告

自営業として開業したものの、まだ独立したばかりで事業所得を得ることができず、アルバイトの給与所得を得ながら事務所経営しているということもあると思います。そのような場合は、給与所得と事業所得が混在しているということになります。

給与所得:毎月の給与から所得税が差し引かれている(=毎月所得税を納税している)
事業所得:確定申告によって申告納税を行なう

ということになります。

また、給与所得があったとしても事業所得に関して「青色申告承認申請書」を提出しているおり、損益計算書、貸借対照表を確定申告期限まで提出している場合は、青色申告特別控除65万円を適用することができます。

「個人事業の開業届出書」と「青色申告承認申請書」を提出して自営業として独立開業したものの、アルバイトを掛け持ちして本業である事業所得をまったく得ることができなかったという場合もあると思います。

事業所得を得ることができなかった場合は、青色申告制度を利用することもできないため、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を提出する必要があります。また、事実上廃業しているような場合は「個人事業の廃業等届出書」も提出する必要があります。

まとめ

自営業や個人事業者=青色申告」という情報があふれすぎているばかりに、かえってわかりにくくなってしまい、本当に必要な情報が見つけられない場合があると思います。

青色申告制度は必ず利用しなければならないものではありませんが、青色申告事業者となり帳簿書類を作成するだけで、65万円の青色申告特別控除を受けることができます。

自営業の内容がデスクワーク中心であれば、隙間時間を利用して青色申告に必要な書類作成を行なうことができますが、そうではない場合は書類作成のための時間を確保しなければなりません。事業内容に最も適した確定申告の方法を選択することが重要なポイントとなります。



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監修:三井 啓介 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
創業は70年を超え、税務・会計はもちろんのこと経営コンサルティングや法務、労務、ITにいたるまで、多岐にわたる事業を展開し今では4500件を超えるお客様と関与させて頂いております。
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