• 作成日 : 2016年4月13日

フリーターにもかかる税金について

フリーターであれば税金はかからないと勘違いしている方も多いようです。フリーターでも税金は納めなければいけません。

そこで、税金の仕組み、フリーターにもかかる税金について説明していきます。

フリーターも税金を納める必要がある

「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う。」

これは、日本国憲法第30条に規定されている条文です。納税は、日本国民の三大義務の一つであり、もちろん、フリーターにも納税の義務があります。

では、国民が納税した税金は、一体何に使われているのでしょうか?それは、私たち国民が普段利用している公共サービスのために使われているのです。

公共サービスとは、国や地方公共団体などが行っている、警察・道路や水道の設備・年金・医療・福祉などのことです。普段の生活ではあまり意識することがないと思いますが、税金は様々な場面で利用されているのです。

フリーターにもかかる所得税

では、具体的にどのような税金を納めるのかを解説していきます。

まずは、所得税です。所得税とは、会社などからもらう給与に対して課される税金です。所得税は、年間の所得金額から所得控除を差し引いた金額に税率を掛けて計算します。

ですが、所得税は年間の給与額が103万円以下の場合には課されません。つまり、フリーターの場合でも、年間給与額が103万円を超える場合には所得税を納めることになるのです。

この103万円には意味があります。給与などをもらった場合の税金計算上、所得控除を差し引くことができます。その所得控除の内、誰にでも適用される基礎控除というものがあります。この基礎控除の金額が38万円(2020年分以降、所得2,400万円以下で控除額48万円)です。

また、給与をもらった給与所得者には、給与所得控除という所得控除を使うことが認められています。個人事業主などの場合であれば、事業の収入の金額から事業に要した仕入・水道光熱費などの様々な経費を差し引くことができます。

これに対して、給与所得者には概算経費として給与所得控除を使うことが認められているのです。

この給与所得控除の金額は、給与の金額によって変わりますが、最低でも65万円(2020年分以降は最低55万円)になります。

よって、所得税の計算上、給与所得者であれば、基礎控除38万円と給与所得控除65万円の合計103万円(2020年分以降は基礎控除48万円と給与所得控除55万円の合計103万円)が控除できるので、給与金額が103万円以下であれば所得税は発生しないということになります。

ただ、あまり所得税を納めているという意識を持っている方は多くないと思います。なぜなら、サラリーマンやフリーターの方であれば、通常、源泉徴収という方法で所得税を納めているからです。

源泉徴収とは、給与の支払者である会社などが、毎月の給与から所得税を天引きする仕組みのことをいいます。その天引きした所得税は、給与の支払者である会社などが国に納めているのです。

フリーターにもかかる住民税

フリーターでも所得税の他に住民税が課されます。所得税は国税、住民税は地方税という違いがあります。

地方税とは具体的に、都道府県に納める都道府県民税と、市町村に納める市町村民税があります。つまり、所得税と住民税では税金を納める先が違うのです。

住民税には前年の所得金額によって課される所得割と、所得の金額にかかわらず一定額で課される均等割を合算して計算します。住民税の所得割は、所得税と同様に、給与の金額から給与所得控除及び基礎控除を差し引いた金額に税率を掛けて計算します。

ただし、所得控除の金額は所得税と異なり、基礎控除38万円ではなく33万円となっています。さらに、税率も、住民税の場合には一律10%(都道府県民税4%、市町村民税6%)となっています。

ただし、給与の金額によっては住民税がかからない場合もあります。住民税の所得割の非課税限度額は35万円と決まっているので、給与の金額が100万円以下の場合であれば課税されません。

さらに、住民税の均等割の非課税限度額は、市町村ごとに定められています。ですので、フリーターの場合でも非課税限度額を超えて所得を得た場合には、住民税を納めなければなりません。

住民税を納める方法には、特別徴収と普通徴収の2種類があります。特別徴収とは、所得税の源泉徴収と同じく、毎月の給与から住民税を天引きして、給与の支払者である会社などが国に納める方法です。

これに対して、普通徴収とは、サラリーマンやフリーターが自分で住民税を納付する方法です。毎年6月に、自分が住んでいる市町村から納付書が送付され、金融機関の窓口などで納めることになります。納付時期は、市町村によって異なる場合もありますが、6月・8月・10月・1月などの年4回となっています。

まとめ

フリーターにも意外と様々な税金が課されていることがお分かり頂けたでしょうか?これをきっかけに、納税をしているという意識を持って生活してみましょう。

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※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:三井 啓介 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
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