• 作成日 : 2016年3月31日
  • 更新日 : 2018年4月6日
  • 年末調整

ダブルワークの年末調整

ダブルワークしているときの年末調整の方法

ダブルワークしているときの年末調整の方法

正社員として働いている人は会社によって副業を禁じられることが多いですが、パートやアルバイトで働いている人は、仕事を掛け持ちすることがあります。

また、近年はワークスタイルが多様化していて、正社員にもダブルワークを認める会社も現れています。

11月になると勤務先から年末調整のための用紙の提出を求められます。ダブルワークをしている場合は、どのように手続きすればよいのでしょうか。

ダブルワークしていても年末調整は1か所だけ

まず、年末調整の一般的な手続きを解説し、次に、ダブルワークをしている場合の手続きを解説します。

そもそも年末調整とは

年末調整とは、事業者が従業員の所得税を源泉徴収している場合に、1年間の所得と税額を精算するために行われるものです。各種保険料の控除や配偶者特別控除の申告も同時に行われます。

年末調整の手続き

年末が近づくと、勤務先から「給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」と「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」が配布されます。

事業者は12月の給与の支払いに合わせて年末調整を行います。12月分の給与計算に間に合わせるために、11月から用紙を配布するのが一般的です。

「給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」

保険料控除や配偶者特別控除を申告して、この年の所得を精算するための用紙です。

生命保険や地震保険に加入している場合は、この用紙に必要事項を記入して証明書類を添付することで保険料控除が受けられます。

配偶者の所得が給与所得だけであって、収入が103万円を超えて141万円未満である場合は、この用紙に必要事項を記入することで配偶者特別控除が受けられます。
給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書
(参考:平成27年分給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書pdf|国税庁HP

「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」

次の年の給与所得について配偶者控除や扶養控除、障害者控除などを受けるためのものです。配偶者や扶養家族がいなくても提出する必要があります。

2016年からマイナンバーの利用が始まりますが、それに先立って、2015年に提出する分からマイナンバーを記入する欄が設けられています。
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
(参考:平成28年分 給与所得者の扶養控除等 (異動)申告書pdf|国税庁HP

ダブルワークをしていても手続きは1か所だけ

ダブルワークをしている場合、年末調整の関係書類を2か所分受け取ることになります。ただし、年末調整は1か所の勤務先で行うことになっています。2か所以上の勤務先で年末調整をすると、扶養控除などが重複して適正な課税ができなくなるからです。

ダブルワークの年末調整は収入が多い方の勤務先で行うのが一般的です。このあとの説明では、収入が多い方の勤務先を「本業」、もう一方の勤務先を「副業」と表します。

3か所以上で勤めている場合や、ダブルワークとは少し意味合いが異なりますが、複数の会社で役員を兼務している場合も基本的な考え方は同じです。しかし、1か所で2,000万円を超える給与を受け取った場合は、そもそも年末調整をすることができません。

副業の収入は確定申告する

源泉徴収票は確定申告まで保存する

ダブルワークをしている場合、本業の給与で年末調整をすると、副業の給与については確定申告をしなければなりません。

確定申告をするためには副業の源泉徴収票だけでなく、本業の源泉徴収票も必要になるので、確定申告のときまで保存しておきましょう。

確定申告の方法

確定申告とは、毎年1月1日から12月31日までの所得とそれに応じた税額を計算するものです。

申告書は自分で作成するか、税理士に作成を依頼することになります。税理士に依頼すると報酬が発生するので、費用をかけたくない場合は自分で作成することになります。なお、たとえ無償であっても、税理士資格のない人が他人の申告書を作成してはならないので注意しましょう。

自分で作成とはいうものの、知識がなければ申告書を作成することは難しいものです。そこで、国税庁はインターネットで申告書が作成できる「確定申告書等作成コーナー」を設けています。画面の案内に従って金額等を入力することで、申告書が作成され、税額も自動計算されます。

それでも難しい場合は、確定申告の期間中に税務署や市町村役場などに相談窓口が設けられるので、職員に相談しながら作成することもできます。

計算した税額が源泉徴収された税額より多ければ、不足している分を確定申告の期限までに納付します。源泉徴収された税額より少なければ、納めすぎた分が還付されます。

確定申告の期日は翌年の2月16日から3月15日までです。期限が土曜日や日曜日で税務署の閉庁日となる場合は、次の開庁日まで期限が延長されます。なお、税額が還付される場合は、翌年の1月1日から5年の間に申告すればよいことになっています。

まとめ

ダブルワークをしている場合は、年末調整は本業の勤務先で行い、年末調整をしなかった副業の所得は自分で確定申告することになります。

会社などで勤めている人にとって確定申告はなじみの薄いものですが、ダブルワークをしている人にとっては必須の手続きとなります。これまで説明した方法を参考に、期限内に正しく申告、納税しましょう。