• 作成日 : 2016年3月31日
  • 更新日 : 2018年8月8日
  • 年末調整

年末調整の提出書類

事前にチェック!年末調整の提出書類はいくつ必要?

事前にチェック!年末調整の提出書類はいくつ必要?

年末が近づいてくると、経理担当者が慌ただしく「年末調整」の指示を出して回るようになります。

しかし、なぜ年末に行わなければいけないのか、どうして年末調整を行わなければいけないのか、その理由を把握していない人も多いのではないでしょうか。

これらの情報に加え、ここでは、年末調整に必要な提出書類や、基礎知識をご説明していきます。

年末調整は何のためにするの?

まず、何のために年末調整が必要なのでしょうか。

年末調整は、給与を受け取っている人がするものです。会社などに勤めている場合、毎月の給与や賞与を受け取っています。すると、その給与や賞与から、必ず「所得税」の金額分だけ、天引きされて支払われています。

しかし、所得税は本来、年間の所得から税額が決まるものです。年末になり、1年の最後にもらう給与額が決まると、1年間の所得額が決定することになります。1年間の所得が決定すると、同時にその年の所得税額が確定します。

毎月天引きされる所得税は、所定の源泉徴収税額表に基づいて計算されます。しかし、その源泉徴収をした税額の1年間の合計額は、その人の年間の給与総額について納めなければならない税額(年税額)と一致しないのが通常です。
この一致しない理由は、人によって異なりますが、(1)年の中途で給与の額に変動があること、(2)年の中途で扶養親族の異動があること、(3)生命保険料控除・地震保険料控除などが要因として挙げられます。
このような不一致を解消するため、1年間の給与総額が確定する年末にその年に納めるべき税額を正しく計算し、それまでの過不足分を精算することが必要となります。この精算の手続きを「年末調整」と呼びます。

年末調整では、あらゆる控除額も踏まえて調整が行われます。扶養家族がいる場合は扶養控除を受けたり、生命保険料を支払っている場合などには、生命保険料控除などが受けられます。

提出書類の詳細については、次の項目で触れていくことにしましょう。

年末調整の提出書類をリストアップ

年末調整に必要な提出書類は、主に3つあります。

・給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
・給与所得者の保険料控除申告書
・給与所得者の配偶者控除等申告書
※配偶者控除及び配偶者特別控除の改正等により、平成30年分より様式が変わっております。

ここで特に抑えておきたいのが控除のために必要な提出書類です。

・生命保険料控除証明のための保険会社からのハガキ
・地震保険料控除証明のための保険会社からのハガキ
・個人型の確定拠出年金の掛け金を証明する書類など
・国民年金、国民健康保険など、社会保険料を証明する書類
・配偶者特別控除に必要な源泉徴収票などの収入証明
・住宅ローン控除に必要な住宅借入金等特別控除申告書、借入金の年末残高等証明書などの書類

控除についてあまり詳しく知らない人の中には、保険料を払っていても、控除をうけていなかったというケースもあります。これらの控除を受けるには、自分から申請をしないと受けられないことも多々あります。
なお、医療費控除は年末調整ではなく、自身で確定申告を行う必要があります。

疑問を感じた方は、企業の経理担当者に、どのタイミングで書類を提出すればいいのかなど、きちんと聞いておきましょう。

年末調整に必要な提出書類の記入方法

控除が受けられる年末調整の書類。今年はスムーズに記入したくはありませんか?ここでは、年末調整に必要な提出書類の記入方法をご紹介します。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
(参考:平成30年分 給与所得者の扶養控除等 (異動)申告書pdf|国税庁HP
※配偶者控除及び配偶者特別控除の改正等により、平成30年分より様式が変わっております。

こちらの書類は、市町村名や会社名、自分の名前や生年月日などを記入して、印鑑を押して提出します。

この書類には、源泉控除対象配偶者に関しても記入をしていきます。本人のその年中の給与収入が1,120万円以下で、かつ、配偶者の給与が150万円以下である場合のみに記入します。
収入が給与所得のみの場合の給与等の収入金額と所得金額の関係(具体例)は次の通りです。

給与等の収入金額所得金額
1,120万円900万円
150万円85万円
103万円38万円

控除対象扶養家族の欄は、扶養親族、70歳以上の老人扶養親族、大学生や高校生など、特別な扶養家族などについて記載する欄です。障害者、寡婦も、控除の対象になりますので、該当する場合には覚えておきましょう。
また、16歳未満の扶養親族は控除対象ではありませんが、住民税において計算の対象になるため、忘れずに記載しましょう。

給与所得者の保険料控除申告書兼、給与所得者の配偶者特別控除申告書

給与所得者の保険料控除申告書 兼 配偶者特別控除申告書
(参考:平成30年分給与所得者の保険料控除申告書pdf|国税庁HP
(参考:平成30年分給与所得者の配偶者控除等申告書pdf|国税庁HP

保険料控除申告書には、年末調整に関わる保険についての情報を記載します。記入する保険は、生命保険、地震保険、社会保険の保険料や、小規模企業共済等掛金などです。これらの支払いをしている方は、この提出書類に明記することで控除を受けられます。
配偶者控除等申告書は、配偶者控除又は配偶者特別控除を受ける場合に提出が必要です。

年末調整は、この3つの書類を中心に記入していきます。年末になると、仕事でも年末進行で慌ただしくなり、書類を用意することが難しくなる可能性もあります。経理担当者に提出する期限まで手を付けないでいると、書類の準備が間に合わなくなることがあります。

控除対象者であるにも関わらず、控除に関する情報を記入し忘れたということになれば、控除も受けられなくなります。

年末が近づいてきたら、事前に該当する提出書類等を揃えて、スムーズに年末調整が行えるように計画的に準備をしましょう。

まとめ

年末調整を行うには、扶養家族の収入証明なども必要になってきます。遠方に扶養家族が暮らしている場合などは、急には詳細がわからないということも十分ありえることです。

そのため、年末が近づいてきたなら、扶養家族に対して、必要な提出書類を用意するよう打診するようにしましょう。何事も、早めの準備が大切です。

監修:土屋 英則 (税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
創業は70年を超え、税務・会計はもちろんのこと経営コンサルティングや法務、労務、ITにいたるまで、多岐にわたる事業を展開し今では4500件を超えるお客様と関与させて頂いております。
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