• 作成日 : 2015年6月8日
  • 更新日 : 2018年9月3日
  • 社会保険

派遣社員は社会保険に加入できるか

派遣社員は社会保険に加入できるか

派遣社員は社会保険に加入できるか

派遣社員にとって「事業所」とは、派遣元となる事業所のことです。派遣元事業所が適用事業所ならば、そこで使用される派遣社員は被保険者となり、一般の労働者と同じく社会保険が適用されます。

派遣社員とは

派遣社員は一般の労働者とは異なり、就業先ではなく派遣会社(派遣元事業所)と雇用契約を交わします。もちろん、仕事上での指示は派遣先から受けますが、給与の支払いや社会保険・雇用保険の徴収や給付などはすべて派遣元事業所によって行われます。

派遣社員の形態

派遣社員の雇用形態は、以下のように区別されています。

1. 登録型派遣

多くの派遣社員の方が期間の定めのある雇用契約のもと、派遣就業しています。人材派遣会社に登録し、派遣先が決まってから派遣会社との雇用契約が発生することが一般的です。

2. 常用型派遣

派遣元に期間の定めなく雇用され、派遣就業する形態で、エンジニアなど専門職種に多い雇用形態です。登録型派遣とは異なり、派遣会社との雇用契約が途切れることなく続いています。そのため、派遣先が決まるのを待っている間も給与が発生します。

3. 紹介予定派遣

派遣先の会社で、のちに派遣元を通さず直接社員として雇用されることを前提とし、派遣契約を行う雇用形態です。試用期間が終了し、派遣社員・派遣先会社の双方の合意があれば、派遣会社を通さずに直接雇用契約を結びます。この場合、派遣社員として働く試用期間は6ヶ月までと決められています。

雇用契約が長期におよぶ場合

派遣社員は派遣元事業所と雇用契約を結ぶわけですが、その際に交わした契約期間が2ヶ月を超えている場合には、強制的に社会保険の被保険者となります。

雇用契約が短期である場合

派遣元事業所と交わした契約期間が最初から2ヶ月以内である場合には、社会保険等の取り扱いが以下のようになります。
ただし、2ヶ月以内の短期雇用契約者でも、契約の更新があった場合は、最初の雇用契約の期間が終了した日の翌日から、健康保険・厚生年金保険ともに強制被保険者扱いになります。

健康保険の場合

健康保険においては、短期雇用契約の派遣社員は一般被保険者ではなく「日雇特例被保険者」となります。
日雇特例被保険者とはその名のとおり、日雇いや短期間の業務に従事する下記の労働者のことです。

1.日々雇われる労働者
2.雇用期間が2ヶ月以内の短期労働者
3.雇用期間が4ヶ月以内の季節労働者

季節に左右される業務で、年末年始の郵便配達などの仕事が該当します。

4.雇用期間が6ヶ月以内の労働者で、臨時的事業のために雇われる者

万博博覧会のような、臨時的に開設される事業の事業所が該当します。

派遣社員は、2ヶ月以内の短期雇用契約中は上記要件に該当する「日雇特例被保険者」となり、就労期間が終了し派遣元事業所で引き続き登録して次の仕事を待っている期間は「国民健康保険」に加入します。

厚生年金保険の場合

2ヶ月以内の短期雇用契約の派遣社員は厚生年金保険においては適用除外扱いとなるため、国民年金のみ加入します。派遣先で就労している期間・就労期間が終了し派遣元事業所で引き続き登録して次の仕事を待っている期間ともに国民年金保険料を納めます。

短時間での雇用契約の場合

派遣社員の場合でも、社会保険の加入要件に関しては通常の労働者と同様で、以下の要件のすべてを満たしているかが基準となります。

・社会保険の適用事業所に雇用されている
・1日または1週間の所定労働時間が、同じような業務を行う労働者の4分の3以上。正社員の1日の所定労働時間が8時間とするならば6時間以上の勤務である。
・1ヶ月の所定労働日数が、同じような業務を行う労働者の4分の3以上。正社員の1ヶ月の所定労働日数が20日の場合は、その4分の3である1ヶ月に15日以上の勤務である。

なお、平成28年10月より法改正が施行され、

・週所定労働時間が20時間以上
・月額賃金が8万8千円以上
・勤務期間が1年以上

これらすべての要件を満たし常時501人以上の企業に雇用される派遣社員の方は、社会保険の加入資格を得ることとなります。

まとめ

派遣社員は、派遣元事業所で働く社員だと考えましょう。実際の労務を派遣先の会社で行うだけで、社会保険の加入のみならず、給与や賞与の支払いや有給休暇の取扱いなどはすべて派遣元事業所で取扱いがなされます。

ただし、長期の間派遣社員として派遣元事業所に登録している人も、実際に派遣される期間が2ヶ月以内で契約更新がされない場合は、健康保険における一般被保険者や厚生年金保険に加入できないケースがあるため、注意が必要です。

HRプラス社会保険労務士法人 監修

HRプラス社会保険労務士法人
東京都渋谷区恵比寿を拠点に、HR(人事部)に安心、情報、ソリューションをプラスしていくというコンセプトのもと、全国の顧問先に対し、人事労務に関するコンサルティングを行っている。企業が元気にならないと雇用は生まれない、賃上げはできないとの思いから「人事労務で疲弊する日本中の経営者・人事マンを元気にする!」をミッションに掲げ、人事労務担当者の立場に立った人事労務相談、就業規則や諸規程の整備、IPO支援、海外進出支援、社会保険事務のアウトソーシングなどを展開。



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