税理士はブログで集客できる?ブログ運営におけるポイントも紹介

税理士はブログで集客できる?ブログ運営におけるポイントも紹介
ブログを運営している税理士が増えてきています。また、これからブログを運営して集客をしたいと考えている方もいるのではないでしょうか。税理士がブログを運営する目的、その目的を実現するためのポイントは何なのか。本記事では、ブログ運営の目的とメリットやデメリット、税理士が書くブログの内容について紹介します。

税理士がブログを運営する目的

税理士がビジネスブログを運営するケースでは、「集客」または「採用活動」のいずれかを目的とする場合が一般的です。ブログ運営に関しては定期的な更新作業が必要不可欠ですが、自身の目的に合致した内容の記事でなければ期待した成果を上げることは容易ではありません。

ブログ運営の目的を明確にし、それに基づいた情報発信を行うことを心掛けましょう。

集客

税理士がブログ運営を行う場合の最大の目的は「集客」です。既存顧客や金融機関からの紹介ルート、チラシ広告などさまざまな集客方法がありますが、インターネットの普及からブログ運営やホームページ、SNSなどの媒体を活用する事務所も増えています。

しかし、ブログ運営による集客を行う場合には、やみくもに記事を更新しても効率的に成果を上げることは困難です。ブログ運営で十分な成果を上げるには、税理士事務所にとってターゲットとなる顧客層に記事を読んでもらい、さらに問い合わせへとつながるように導線を意識してブログサイトを設計しなければなりません。

以下のようなポイントを意識してブログ運営を行いましょう。

  • SEOによる流入
  • 問い合わせフォームの設置
  • プロフィールや人柄の紹介

ブログ運営において「SEO対策」が重要なポイントであり、読者にとって有益なコンテンツでなければ検索結果の上位に表示されることもなく、事務所の集客につなげることはできません。ターゲット層が求める情報を正確に把握し、品質の高い情報発信を行うコンテンツを作り上げることが重要です。さらにブログの読者を獲得できたとしても、肝心の問い合わせフォームがなければ成果に結びつくことはありません。ブログ内に問い合わせフォームを設置することで機会損失をなくすだけでなく、適切な対応をすることで読者からの信頼獲得にもつながります。

ただし、問い合わせフォームを用意しても、読者からはわかりにくい場所に設置してしまえば集客の機会を逃してしまいます。一般的に問い合わせに至るまでの所要クリック数が多いほど読者がサイトから離れてしまう傾向にあるため、読者への導線を意識し、各記事に問い合わせフォームを設置するなどの対策を講じましょう。税理士に関しては「堅苦しくて気軽に相談しにくい」というイメージを持たれるケースも多く、そのような先入観が余計に集客活動の妨げになってしまいます。ブログ記事を通じて、所長税理士や事務所全体に対するネガティブな印象を払拭することも効果的です。

採用活動

事務所の採用活動につなげるためにブログ運営を行うケースもあります。求人サイトには記載しきれない情報をブログによって発信することで、応募数の増加へとつなげることも可能です。単に採用情報を掲載するだけでなく、求職者にとってより有益な情報提供を心掛けましょう。

事務所全体の雰囲気がわかるようなブログ記事に加え、先輩職員の声として事務所職員が内定を受けるまでの体験談や入社後の日々の業務についての発信を行うことで、求職者が親しみやすさを感じ、入社後の姿をイメージしやすくなります。

集客の場合と同様に、ブログを通じて採用活動を展開する場合には、ブログ内に応募フォームの設置を忘れないように注意しましょう。

SEO対策がブログ運営の目的を達成するポイントになる

ブログをはじめ、Web集客を行う場合に避けて通れない論点として「SEO対策」が挙げられます。

効果的なSEO対策が実施できて、はじめてブログ運営の目的を果たすことにつながるため、ブログを通じて集客や採用活動を行う場合にはSEO対策に関する最低限の知識は必ず抑えておきましょう。

そもそもSEOとは

SEOとは「Search Engine Optimization」の略であり、日本語訳にすると「検索エンジンの最適化」を意味します。SEO対策を簡潔に表すと「検索エンジンで検索した場合に自らのブログやサイトを上位に表示させるための対策・取り組み」であり、そのためには読者にとって価値の高いコンテンツを提供することが極めて重要です。

インターネットの利用者が検索を行う際には、上位に表示されるWebページほど閲覧される可能性が高まります。SEO対策によって事務所のホームページやブログを上位に表示されるように工夫することがWeb集客のポイントであり、反対に下位に表示されれば人目に留まる機会も大幅に減少してしまいます。

SEO対策するメリット

SEO対策の最大のメリットはブログへの「訪問者数の増加」です。SEO対策が機能すれば自らの運営するホームページやブログへの訪問者数が増加し、その結果として問い合わせにつながる可能性が高まります。ブログ自体に集客機能や、採用活動としての重要な役割を持たせるためにはSEO対策が必須です。訪問者数を確保した上で、潜在顧客からの問い合わせや求職者からの応募へとつなげるための導線を整備しなければなりません。

効果的なSEO対策を実施することで、特定のターゲット層に絞り込んだ集客機能も期待でき、検索結果の上位に表示されることで税理士事務所としての信頼獲得にも貢献します。

SEO対策例

検索エンジンで検索した場合の表示順については、アルゴリズムによって自動で判定されており、それらの傾向を踏まえた上で適切なSEO対策が必要となります。具体的には、以下のようなポイントを意識して記事を作成しましょう。

  • 読者のニーズを満たす記事の作成
  • 見出しや本文に検索キーワードを記載
  • 適切なHTMLタグの利用
  • 目次の設置
  • 内部リンクを貼る
  • 定期的な更新

前提条件として、読者にとって価値のある情報を提供しなければなりません。読者が欲している情報を分析し、それらのニーズを満たす記事を作成することが重要です。
SEO対策では読者が読みたくなるような検索キーワードの選定を行い、それらをブログ記事の見出しや本文に使用することで実際にクリックされる確率を高めることにもつながります。

検索エンジンのアルゴリズムでは、「ユーザーにとっての利便性」が高いものから上位に表示されます。記事の内容はもちろんのこと、目次や内部リンクの設置あるいは適切なHTMLタグによって見やすいブログサイトを構築することでユーザーの利便性が高まり、SEO対策としても効果を発揮します。

更新頻度に関しては直接的にSEO対策には影響しないとされていますが、新しい記事であれば記載されている情報も最新の内容である場合が多く、結果的に読者にとっては有益なページであると判断されやすくなります。

ブログのメリット

高齢化が進む税理士業界においても、下図のようにブログ運営によるさまざまなメリットを期待してブログを開始するケースが増加しています。
 

 
税理士はブログによってもたらされるメリットを最大限に享受し、自らの事務所経営に役立てられるように計画的に取り組みましょう。

低コストで手軽に始めることができる

ブログの大きなメリットとして、以下のように低コストで運営できる点が挙げられます。

初期費用
ドメイン取得費用:無料
WordPress:無料(有料テーマあり)
ランニングコスト
ドメイン維持費用:無料
レンタルサーバー代:約1,000円/月

現在では初期費用ゼロで始めることも可能であり、独自ドメインに関しても無料で取得できます。WordPressの有料テーマについては商品ごとに異なる料金が設定されており、一般的には1万円台で提供されているテーマが多いです。ランニングコストとしてはレンタルサーバー代の負担が発生することとなり、月額料金としては1,000円前後のケースが一般的ですが、中には100円程度のものから1万円を超えるものまで幅広く存在します。

レンタルサーバー代以外は無料で利用できるケースも多く、比較的低価格で運用することができるため、ブログ運営は開業直後の税理士にとっても始めやすい集客方法です。

「商品」としての自分自身を発信できる

税理士の場合にはモノとしての商品が存在せず、自らの知識やノウハウをサービスとして提供する点から鑑みると、税理士自身が「商品」といえます。

クライアント側からすると事務所ホームページやチラシ広告などから税理士の人間性や能力を適切に判断することは困難であり、税理士選びに悩むケースが多いです。そのような税理士業界において、ブログを通して自らの知識や考え方、ビジョンなどを発信することで他の媒体では伝えきれない深い情報を提供でき、特定のターゲット層に対してピンポイントで訴求することも可能です。

一般的にブログは蓄積型(ストック型)のメディアといわれており、作成した記事が「資産」として蓄積し、優良なコンテンツであるほど長期間にわたって効果を発揮します。ブログ運営が軌道に乗れば、自らの「商品価値」を発信する力も次第に高まるため、営業効率はより一層向上します。

趣味や気分転換になる

ブログ運営による副次的なメリットとして、運営者にとって記事を執筆すること自体が楽しみや気分転換へとつながる場合があります。特にブログ運営によって期待していた効果が発揮された際には執筆に対するモチベーションも高まるため、より一層クオリティの高い記事が作成できるケースもあるはずです。

文章を書くことで自らの考えを整理することにも役立つだけでなく、税理士としての紆余曲折をブログ記事として残すことで、さまざまな局面において自らの道標となります。

ブログのデメリット

低コストで始められることもあり、多くの税理士事務所でもブログは活用されています。

しかしブログ運営には下図のようなデメリットも存在し、結果的にブログの更新作業が完全に停止してしまっている事務所も珍しくありません。
 

 

運営に手間がかかる

自らのブログを立ち上げている税理士は数多く存在しますが、定期的に更新を行っている事務所は決して多くありません。何年にもわたって事務所のブログ更新が止まっているケースもあり、そのような場合には訪問者に対して不安感を与えてしまう可能性も高いです。ブログ自体は週に1回程度更新することが理想的ですが、通常業務に加えてブログ運営にも時間を割かなければならないため、結果的に更新作業が後回しになってしまうケースも多いのが実情です。

ブログに関しては適切な運営をしなければ成果は得られず、「更新頻度が少ない」「中身が薄い、わかりづらい」「文章が拙い」など、不適切な運営であれば事務所のイメージを損ない、逆効果となってしまうリスクもあります。さらに成果に結びつくまでには時間を要する場合も多いため、それまでの期間を変わらぬ熱量で取り組むことは決して容易ではありません。運営の手間に見合った成果が思うように得られず、次第にモチベーションが低下することで更新が止まってしまうケースが多いです。

やみくもに更新するだけでは成果が上がりにくい

ブログ運営を始める場合には、その目的を明確に設定することが何よりも重要です。例えば集客の場合には、具体的に想定する読者の属性によって読み手のニーズも大きく異なります。目先の訪問者数を増やすため、自らの業務内容やターゲット層のニーズと関係のない記事の執筆を繰り返しても期待するような成果は上がりません。

特に税理士事務所を開業した直後は、他の税理士を参考にブログ運営を始めるケースも多いですが、事務所としての業務内容やビジョンが定まっていなければ、媒体にかかわらず効果的な集客活動は困難です。

ブログ運営を始める場合にはやみくもに更新作業を繰り返すのではなく、事務所のサービス内容や経営方針、ターゲット層を明確にし、それらに基づいた情報発信を徹底することをお勧めします。

税理士のブログにはどのような内容を書く?

ブログに記載すべき内容はその目的によってさまざまであり、主に下図のいずれかに該当するケースが一般的です。
 

 
必ずしもひとつのジャンルについて繰り返し執筆する必要はなく、状況に応じていくつかの内容を織り交ぜることでブログ全体の価値を高めましょう。

自分のプロフィール

運営者である税理士が「商品」となるため、一般的な事務所ホームページに記載するような基本情報だけでなく、読者に対して自らの考え方や人間性が伝わるような情報発信を意識しましょう。

「堅苦しい」というイメージを持たれがちな税理士にとって、ブログを通じて「親しみやすい」「誠実」「明るい」などの印象を与えることは非常に効果的です。

採用情報

ブログを通じて採用活動を行う場合には、求人に関する情報を発信しましょう。

事務所ホームページや他の求人サイトと併用して求人情報を掲載する場合には、ブログでは事務所や先輩職員の雰囲気がより伝わるような発信を心掛けるなど、他の媒体とは違った角度から情報を提供することも有効です。

税理士の仕事について

集客や採用活動などブログ運営の目的にかかわらず、読者が税理士の仕事内容を正確に理解しているケースは少ないです。

そのような業界だからこそ「問い合わせしづらい」という印象を持たれやすく、そのような状況を打開する意味でも、税理士が自らの仕事内容を発信することは一定の効果が期待できます。

読者が日常で役に立つ税金に関するノウハウ

個人事業主や法人だけでなく、さまざまな人々が税金に関する疑問点を解消するためにWebページを参考にしています。ブログを通じて集客活動を行う場合には、自らの業務内容に関連した情報を発信することにより、ターゲット層からの問い合わせにつながる確率を高めることができます。

ただし知識やノウハウに関する記事は多いため、ありふれた情報に終始するのではなく、オリジナリティのある内容を含むように心掛けましょう。

日常生活の切り取り

読者に対して親近感や親しみやすさを訴求する上では、日常生活やプライベートな情報発信を行うことも一定の効果が期待できます。実際に共通の趣味から問い合わせにつながるケースもあるため、仕事以外の内容を記載することも決して無駄ではありません。

ただし、日常生活やプライベートな情報発信を戦略的に集客や採用活動へと結びつけることは困難であり、さらにこれらの発信ばかりを繰り返してしまうとブログ自体の方向性を見失ってしまう可能性もあるため注意しましょう。

ブログ運営のポイントを押さえて顧客獲得につなげよう

一般的なブログ運営には「採用活動」や「問い合わせの獲得」「ブログ自体の収益化」などいくつかの目的が考えられますが、税理士の場合には「集客」が最大の目標となります。

ブログに集客機能を持たせるにはSEO対策を講じることが重要であり、やみくもに更新作業を繰り返しても期待する成果を上げることは極めて困難です。

まずは自らの事務所の業務内容やビジョンを明確にし、その上でSEO対策に基づいてターゲット層である読者のニーズを満たすような情報発信を行うよう心掛けましょう。

よくある質問

税理士がブログ運営を行う目的は?

主な目的には「集客」や「採用活動」が挙げられます。特に集客目的での活用が大半であり、読者のニーズを満たすような記事を作成するとともに、SEO対策によって訪問者数を増やす取り組みを講じることが重要です。

税理士がブログ運営を行うメリットは?

初期費用や維持費が少なく、低価格で始めることが可能です。またモノとしての商品がない税理士業においては自らを商品としてPRできるブログは大きな価値を持ち、優良な記事が蓄積することで営業効率も向上します。

税理士がブログ運営を行うデメリットは?

通常業務に加えてブログ運営の時間を捻出する必要があり、更新頻度や記事の品質を維持することが難しいです。また成果を上げるまでに時間を要するケースが多く、その間のモチベーション維持も容易ではありません。

【監修】税理士・中小企業診断士 服部 大

2020年2月、30歳のときに名古屋市内にて税理士事務所を開業。
平均年齢が60歳を超える税理士業界の数少ない若手税理士として、顧問先の会計や税務だけでなく、創業融資やクラウド会計導入支援、補助金申請など、若手経営者を幅広く支援できるように奮闘中。
執筆や監修業務も承っており、「わかりにくい税金の世界」をわかりやすく伝えられる専門家を志している。

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