本セミナーレポートは、弊社で開催した「確定申告振り返りセミナー〜来年の確定申告をもっと楽にするコツ〜」を要約したものになります。業務量が増加しやすい確定申告業務を振り返り、どのようにしたら来年の業務を楽にできるのかを実務ベースで紐解きながら解説しています。
実務の中でも、特に効率化の余地が大きい資料回収から会計入力の領域を主に取り扱っており、それぞれで起こりやすい課題やその影響、対策法やオペレーションの構築について深掘ります。
目次
そもそも確定申告が大変な理由
確定申告業務が毎年大変になってしまう大きな要因は下記の2つです。
- 純粋に作業量が膨大になる
- 課題感を解消する緊急度が低くなりやすい
通常の月次業務を行いながら、確定申告の対応をする必要があるため、必然的に作業量が増えてしまいます。年1回対応のお客様の場合、資料の提出の習熟度が低いことも多く、資料不足が起こりやすく、コミュニケーションコストが多くかかることもあるでしょう。
また、確定申告業務は年に1回の業務であるため緊急度を低く設定されがちなケースも多いです。しかし、直前に対策を考えても実践する余裕を生み出すことは難しいと言えます。
資料回収が原因で起こる主な課題と影響
資料の回収では主に
- 資料の前さばきに工数がかかる
- 資料の到着の遅れによる作業遅延
上記課題が起きているのではないでしょうか。
資料の回収時に、そのまま入力業務に移れるように回収ができていない場合、前さばきの段階に多くの工数を割くことになってしまいます。また、資料の到着が遅れるとスケジュールが立たず、心理的なプレッシャーや実際に申告書作成が遅れるなどの影響があります。
確定申告業務と紐付いた資料回収を行うためには?
資料回収で起こる課題を解決するためには、事務所だけでなく顧問先も資料管理が楽になる状態を作ることが理想的です。
おすすめの回収方法は、下記画像のようにBSの基準、支払手段別での回収です。クラウド会計をお使いの場合は支払手段別に作業が分かれているため、簡単にさばくことができます。また、顧問先様から見ても、どのような手段で支払ったかという区分で分けられるので、非常に管理・保管がしやすくなります。
資料の到着が遅れても管理できる状態を作るには
資料の到着が遅れてしまう問題は、顧問先様の事情が多いと思います。根本的に解決するには、顧問先様への指導や協力してもらう体制を構築することが重要になってきます。しかし、協力してくれる顧問先とそうでない顧問先がいらっしゃるかと思いますので、事務所としては遅れても管理ができる状態をつくることが現実的です。
そのためには、
- 決めた期限までに到着しなければ納付期限に間に合わないとリマインドをする
- 決めた期限までに到着しなければ特急料金として申告料に上乗せする
- 資料到着状況を管理し、リマインドのタイミングを合わせて一斉送信する。
上記が有効です。
確定申告の業務オペレーションを構築するには
確定申告と月次業務のオペレーションは、税務の業務以外は基本的に同じであるため、月次のオペレーションを確定申告に流用できます。1年間というタームで考えると、必ず行う業務のため、重要なことは計画生産を目指し、どのように月次と同じ方法を確定申告の運用に乗せるかになります。
その際のポイントは下記です。
- ルールはできるだけ単純明快に
- ツールや外注はできないことを把握
- 必要な結果から逆算して粒度を細かく
- ツールより先に受け入れる体制
来年の確定申告を楽にするために
確定申告期には、通常の月次業務に申告業務が加わるため作業量が増えてしまいます。確定申告を効率化をしたり、業務負担の軽減をしたりするためには事前の準備が欠かせません。ツールとうまく向き合うことで、人は高付加価値な業務に取りかかれるような体制づくりも重要です。ぜひ、本年の確定申告を振り返り、来年の業務負担の軽減につなげていただければ幸いです。
本セミナーの無料アーカイブ動画では、今回レポートした内容に加え
- より業務に落とし込んだ具体的な解説
- おすすめの回収用ファイル
- デモンストレーションをしながらの入力業務の標準化や入力手段の統一についての解説
- 業務オペレーション改善についてのコツ
などを紹介しております。
ぜひ、お申込みください。
よくある質問
なぜ確定申告は大変なのか?
確定申告業務が毎年大変になってしまう大きな要因は下記の2つです。
・純粋に作業量が膨大になる
・課題感を解消する緊急度が低くなりやすい
確定申告をスムーズに進めるためには?
確定申告をスムーズに進めるには、顧問先様への指導や協力してもらう体制を構築することが重要になってきます。
それを実現するには下記が有効です。
・決めた期限までに到着しなければ納付期限に間に合わないとリマインドをする
・決めた期限までに到着しなければ特急料金として申告料に上乗せする
・資料到着状況を管理し、リマインドのタイミングを合わせて一斉送信する