スモールビジネスを副業ではじめる際のコツ3選

会社に勤めながらもいつか起業を考えているという方は、まずは週末などの休日や終業後の時間を活用してスモールビジネスをはじめてみることをおすすめします。

いきなり会社を辞めて事業を興すことはやはりリスクが大きいものです。会社勤めをしながら小さくビジネスを試していき、事業が大きくなってきたころに独立を考えるとよいでしょう。ただ、本業を続けながらそれ以外の時間でスモールビジネスを行うためには、時間の確保や持続可能な状況をつくることなど、様々な大変さがあります。

本稿では、スモールビジネスを副業として行う際に無理なく成功させるコツ3選をご紹介します。

スモールビジネスを副業ではじめて成功させるには

スモールビジネスは専業でなく副業で始めるほうが続く?

「賃金・給与収入」と「転職・起業など仕事の変化」の相関関係を調査研究したセントクラウド州立大学のモニカ・ガルシア・ペレス教授らによると、新しい事業をはじめた(=起業した)人たちのうち、給与収入がある人たちのほうが給与収入のない人たちよりその事業を長く継続させられる傾向があるとのことです。

やはり、新規事業を始めるにあたっては開業資金だけではなく、予測していなかった出費も多くなりがちであること、そして計画通りには利益が出せないことなどから別の安定した収入源が頼りになることがあるのでしょう。

あの有名な会社も副業のスモールビジネスからはじまった

実際に、本業の会社員勤めを続けながら副業でスモールビジネスを始め、今やとても有名な大会社に成長した例を見てみましょう。

・株式会社カカクコム
電気製品等の市場流通価格を比較できる「価格.com」サイト運営等のインターネット事業を行うカカクコム。

創業者である槙野光昭氏は、当時パソコン周辺機器メーカーに勤務しており、その際、営業として秋葉原の各電気店の店頭価格を頻繁にチェックしに行っていていました。その際にこの各店舗でのパソコンパーツ価格を一覧でチェックできれば便利だと思いつき、メーカーに勤めながらスモールビジネスとして「価格.com」のサイトを立ち上げたのです。

サイト公開当初は槙野氏が主導で価格を更新していましたが、利用者の増加に伴い店舗側も「価格.com」にメリットを感じるようになり店側が価格を登録するシステムに移行していきました。

・グリー株式会社
グリーといえば、現在多数の人気ソーシャルゲームで有名な会社、というイメージが強い方も多いのではないでしょうか。グリーはソーシャルゲームの他にも、「インターネットを通じて、世界をより良くする」をミッションにソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の「GREE」運営や、広告・投資事業などを行う東証一部上場の会社です。

グリーのはじまりは2003年に創業者であり現 代表取締役会長兼社長の田中良和氏が当時勤めていた楽天株式会社にて会社員生活を続けながら、土日などの勤務時間外に趣味でSNSの「GREE」を開発したことです。

2004年2月にはGREEを一般公開すると同年の7月には利用者が7万人を超え、国内最大規模のSNSとなりました。2004年12月には、このまま田中氏が一人で土日や平日の終業後に運営を続けていくことが難しくなったため、楽天を退社。グリーの代表取締役社長となりました。

田中氏は最初からグリー株式会社を設立しようと思っていたわけではなく、趣味が高じて大企業となった例ですが、同じように本業を続けたまま、試してみたい事業のスモールスタートをきってみる価値はあります。

また、グリーは途中でSNS事業のみの会社からソーシャルゲーム事業への参入、そして現在は「インターネットを通じたプラットフォーム」としての広告、投資の他様々な事業を展開しています。SNS事業という大きな軸をとりながら今もスモールビジネスをどんどん仕掛け、そして拡大もしくは撤退の判断を繰り返しながら成長をしている会社であるといえます。

スモールビジネスを成功させるコツ3選

それでは、いよいよスモールビジネスを成功させるコツ3選をご紹介します。

手元に資金を用意しておくこと

多くの起業家が「起業前にしておけばよかったこと」として「資金の準備」を挙げています。

開業資金は「自己資金でまかなう」、「金融機関から借り入れる」、「友人知人から借り入れる」など複数の調達方法がありますが、やはり本業を続けながらリスクを少なくスモールビジネスをはじめるには、自己資金で「開業資金」、「緊急時に対応できる資金」を用意しておく状態が理想的でしょう。

ほぼお金がかからないスモールビジネスもあるかと思いますが、お金の切れ目が事業の切れ目。100万円ほどの自己資金(貯蓄+毎月の給与等のキャッシュインのうち事業投資に回せる額)があれば、スモールビジネスのスタートには少し安心感があります。100万円であれば仮にロスしたとしても、今後も会社員生活を続けて毎月の給与のうち5万円を20か月その穴埋めに回せば戻ってくる…と考えれば損切りの範囲内にもおさまるのではないでしょうか。

あまり手がかからないビジネスモデルであること

本業を続けながらスモールビジネスを続けていくには、あまりに「手がかかる」事業だとすぐに継続が難しくなります。FXなど、平日の本業勤務時間中も市場の変動が気になってしまうような事業や、自分でひとつひとつを手づくりし、かつ利益の少ない製作物の内職などは継続が難しい事業になります。

「あまり手がかからない」、言い換えると初期に開発工数はかかったとしても、利益を生む段階ではあまり手をかけなくてよい事業は一人で「小さくはじめて拡大させる」スモールビジネスには向いています。たとえば、アプリ開発やLINEスタンプ制作を行い、マーケットで売ってみるなどです。

「手がかかる」例として紹介したFXやひとつひとつを手づくりして売るビジネスも、発想を転換すればスモールビジネスとして成功させることはできます。「為替市場を自分でずっと見ていなくても事業が回るような仕組みをつくる」、「手づくりの制作物の利益率を高くし、ブランド化してインターネット販売の仕組みをつくる」などです。

スモールビジネスを成功させていくうえでは細かく障壁となる部分を少しずつ改善し微調整していく作業がとても重要になります。やりたいことが「手のかかるビジネスモデル」だった場合、逆に「それをどう改善するか」を考えると世の中に新しい価値を提供するビジネスモデルを創出できる可能性があります。ぜひご自身のやりたいことはビジネスモデルとしてとらえるとどうなのかを考えてみましょう。

市場のニーズはあるか?

「好き」、「やりたい」だけで初めても市場に求められていないと事業としては成り立ちません。下記のポイントを参考に、市場・競合調査、売上予測などはあらかじめ立てておきましょう。

≪チェックポイントの例≫
・市場規模はどのくらいか?
・競合は既に存在するか? 競合の規模・強み・弱みは何か?
・今から始める事業を競合と比較した場合の優位性は何か?
・リスク・脅威は何か?
・その市場の海外と日本の違いは何か?
(海外と日本の違いがビジネスチャンスになりえるため。海外 → 日本、もしくは日本 → 海外 へのビジネスモデルの輸出入など。)

まとめ

スモールビジネスを始める際のコツを3点にしぼってご紹介いたしましたが、3つのポイントはどれも基本でとても大事な留意点です。ぜひ実際にスモールビジネスを始める際にはご参考にしていただけると幸いです。

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監修:土屋 英則 (税理士)

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