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消費税における「切り捨て」とは?法人が行う消費税の計算・納税方法を解説

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消費税は間接税であり、納税者と担税者が異なる税金です。モノやサービスを売っている会社は、消費税をお客様から代金と一緒にいただき、年度末にまとめて納税を行わなければいけません。

消費税が8%となっている現在、国に納める国税分が6.3%、地方自治体に収める地方税分が1.7%として運用がなされています。

この、納税をする際の消費税の計算方法を押さえておかないと、経理事務に慣れていない中小企業の担当者や社長は、適切に消費税の納税を行うことができなくなってしまいます。特に、「切り捨て」などの消費税特有の計算方法についてなど、押さえておかなければいけないポイントが数多く存在しています。

消費税額の計算方法を正しく押さえたうえで、計算後の税金も問題なく収められるように、ポイントや注意点などに関して解説していきます。

消費税の計算方法

消費税額を計算する前に、消費税には税額が免除される範囲が存在しています。法人の場合、以下の条件を満たしている際には、消費税が免税されることとなっています。

・現事業年度の前々事業年度の課税売上高が1,000万円以下となっていること
・新規で事業を立ち上げた場合には、資本金が1,000万円以下となっていること
・2013年1月以降に事業を立ち上げた場合には、業年度開始の日から6ヶ月の期間で、課税売上高が1,000万円以下であること

これらの条件にあてはまらず、消費税の課税事業者となった場合には、消費税額を実際に計算して、納税を行う必要が出てきます。

納税の計算方法は、基本的には「原則課税」という方法で行われますが、現事業年度の前々事業年度の課税売上高が5,000万円以下である場合には、事業年度開始の前日までに「簡易課税制度選択届出書」を税務署に提出することで、「簡易課税」を適用することも可能です。

簡易課税を選択した場合、原則として必ず2年間は簡易課税による税額計算を行わなければいけないということも、合わせて押さえておきましょう。

それぞれの税額の具体的な計算方法については、以下の図を参照してください。

・原則課税

原則課税

(出典:消費税の計算方法|東京税理士会)

・簡易課税

簡易課税

(出典:消費税の計算方法|東京税理士会)

・簡易課税で使われる「みなし仕入率」一覧

みなし仕入率

(出典:消費税の計算方法|東京税理士会)

消費税が「課税される取引」と「課税されない取引」とは?

消費税は、ものやサービスを販売することはもちろん、事業者が資産の譲渡や貸し付けなどの事業を行う場合でも課税されますので、世の中にあふれるほとんどの取引は「課税される取引」であると言えます。

しかし、事業者が自分たちの事業として行う場合でも、以下のような取引を行う場合には消費税が課税されません。「課税されない取引」に関して押さえておき、自分たちの行う事業があてはまっていないか確認しておく必要があるでしょう。

・土地や住宅の譲渡、貸付(一時的なものは除く)
・社会保険医療、介護サービス、社会福祉事業など
・特定の医療行為
・特定の学校の入学金、授業料など
・商品券などの譲渡
・保証料、保険料など

税額計算時の「切り捨て」とは?

消費税を計算する際に、例えば商品の本体価格が「155円」の場合には8%をかけて「12.4円」が消費税額となります。消費税計算時にはこのように端数が生じる場合に、端数分の処理を「切り捨て」で行うことが多くなっているのです。消費税が5%から8%に引き上げられてからは端数が生じてしまうことが多くなり、このような対応を行う機会も増えています。

切り捨てに関しては、税法で「切り捨てなければいけない」ということが決まっているわけではありません。

しかし、多くの場合には消費者への負担を少なくするという売る側の配慮から、端数に関しては切り捨てが一般的に行われています。消費者が「消費税に便乗して余計に代金を支払っている」と思ってしまわないための配慮が、自主的に行われているのです。

消費税の納税方法

法人によって前述したような手順で計算された消費税は、適切な方法で税務署へ納税する必要があります。納税方法には大きく分けて、一般的な「確定申告」と、納税額の多い事業者に義務付けられる「中間申告」があります。

直前の課税期間の納税額が、国税分の確定消費税額で48万を超える場合、年度末に確定申告を行うだけでなく、中間申告を行わなければなりません。なお、中間申告の回数は国税分の確定消費税の金額に応じて異なります。

例えば、国税分の確定消費税額が48万円超400万円以下の場合には、年1回の中間申告が必要なになり、前事業年度の確定消費税額の半分にあたる額を、会計期間の期首から8ヶ月以内に申告・納付することとされています。

納税期限と納付方法

中間申告による納税の期限は前述したとおりですが、確定申告の場合には、原則として、会計期間終了の日の翌日から2ヶ月以内に申告することとされています。

消費税の納付は、個人事業主などが行う確定申告と同じであり、法人の本店や事業所の所在地を管轄する税務署長に税額を申告して納付することとなります。

まとめ

消費税の計算方法については、基本的な部分を理解して行えば、間違いのない納税額を算出して、問題なく納税を行うことができます。消費税率が8%のうちは端数が頻繁に発生することから「切り捨て」の作業を行う必要も出てきますが、10%に引き上げられる時期に向かって、切り捨てを行うことも少なくなっていくでしょう。

事業者はお客様から消費税を「預かっている」立場ですので、お客様の納税の義務を果たせるようにするためにも、正しい金額を算出して、制度にのっとって納税を行うことが大切になります。

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