財務会計と管理会計の違い、ちゃんと説明できますか?基礎から学ぶ企業会計

財務会計

企業が決算報告を行ったというニュースを聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。その決算報告は、普段から企業が行っている会計活動(企業会計)をもとにして行われています。企業会計は、目的に応じて、財務会計管理会計という2つにわかれるということをご存知でしょうか?

今回は、財務会計と管理会計のそれぞれの役割について紹介していきます。

財務会計と管理会計に分かれる企業会計

企業会計

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企業会計は、一般的に企業会計原則を基準として行われることになります。財務会計や管理会計を理解するためにも、まずは、その前提となる企業会計原則を理解することが必要です。それではまず、企業会計原則に関してみていきましょう。

企業会計原則とは

企業会計原則は、企業ごとに個別で行われる会計に関して、同じ基準を用いることで比較できるようにすることを目的として定められています。

企業会計原則には8つの原則があります。
下記の1~7が一般原則であり、8は一般原則とは
されていないが、準ずる原則となります。

1.真実性の原則
2.正規の簿記の原則
3.資本取引・損益取引区分の原則
4.明瞭性の原則
5.継続性の原則
6.保守主義の原則
7.単一性の原則
8.重要性の原則

このなかでもとりわけ重要なのが真実性の原則です。これは粉飾決算や虚偽記載のような、偽りの会計をしてはいけないということが定められている原則になります。

企業会計を理解する

そもそも会計とはお金のやり取りなどの経済活動を記録して、伝達するための手段をいいます。その中で、企業の財務状況を把握するのが企業会計となります。

企業会計は前述のように、大きく財務会計と管理会計に分かれます。財務会計は外部に公表することを目的に、管理会計は企業内で会計面からの分析を行うことを目的に作成されます。

財務会計は外部へ公開をするため、企業会計原則に基づいて作成をすることになりますが、管理会計はあくまでも内部資料として作成されるので、特に基準等はありません。

ここでは、それぞれの会計に関して詳しくみていきましょう。

財務会計

財務会計を行なう目的

財務会計は前述のように経営状態を外部の利害関係者(ステークホルダー)へ開示するために作成されます。その際には、統一の基準により作成されている財務諸表をもとにして行われることになります。

財務会計を公表するための方法

財務会計の公表は決算書(財務諸表)をもとにして行われます。決算書には貸借対照表や損益計算書などが含まれます。

貸借対照表は、会計期間末時点における企業の資産、負債、純資産の財務状態を表すことを目的として作成をされます。(貸借対照表については「会社の今の健康状態を表す「貸借対照表」の見方」も併せてご参照ください。)

これに対し損益計算書は、会計期間における企業の経営成績を表すことを目的として作成されます。

財務会計の持つ2つの機能

財務会計には、情報提供機能と利害調整機能という2つの機能があります。

・情報提供機能
前述の通り財務会計は、利害関係者に対して経営に関する情報を提供することをひとつの目的としています。

例えば、株の配当やキャピタルゲインなどを目的として投資をする投資家が、投資に関する判断を行う際に参考にするために用いられます。ここで必要となる情報は多岐にわたりますが、その中でも特に財務状況に関わる情報が最も重要な項目となります。そのため、前述の決算書を作成することが大切になります。

・利害調整機能
財務会計が持つ2つ目の機能である利害調整機能は、主に経営者と株主の間での利害を調整することになります。また、その他では株主と債権者の利益を調整することも考えられます。

経営陣は株主からその会社の経営を任され、会社の利益を最大化する義務が課されていますが、ときに自分の利益を最優先にしてしまうことがあります。そのような対立を未然に防ぐため、財務会計に基づく報告が必要とされます。

また、株主と債権者の間には、両者とも会社の収益から恩恵を受ける立場であるため、利益の配分方法や割合などを原因として利害関係が生じる可能性があります。財務会計に基づき情報公開をすることで、この対立関係を調整する役目をはたすとも考えられています。

管理会計

企業会計

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管理会計を行なう目的

上述してきた財務会計に対して、管理会計は社内において各業務プロセスからデータを集計・加工し、直接費や間接費の原価分析、収益性分析のレポートを作成、それをもとに現状把握や経営判断を行なうことを目的としています。社内で用いることを目的としているため、レポート形式のルールは特に制限がなく、個社ごとに分析やレポートの軸を検討して作成します。

管理会計と企業活動

管理会計による情報をもとにして、主に事業計画書や中期経営計画の策定、取締役会の資料作成、予実管理と分析を行います。それぞれの企業ごとに経営者が必要とする情報を示すことが大切です。

最後に

以上で見てきたように、財務会計と管理会計では情報提供の対象者や開示する情報が異なります。

会計は普段から少しずつ積み重ねて記録していくことが大切です。いざというときに困らないよう、財務会計や管理会計に必要な情報を整理しておくことを心がけましょう!



監修:土屋 英則 (税理士)

税理士法人ゆびすい ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。 創業は70年を超え、税務・会計はもちろんのこと経営コンサルティングや法務、労務、ITにいたるまで、多岐にわたる事業を展開し今では4500件を超えるお客様と関与させて頂いております。 「顧問先さまと共に繁栄するゆびすいグループ」をモットーとして、お客さまの繁栄があってこそ、ゆびすいの繁栄があることを肝に銘じお客さまのために最善を尽くします。 お客様第一主義に徹し、グループネットワークを活用することにより、時代の変化に即応した新たなサービスを創造し、お客様にご満足をご提供します。

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