日大生逮捕のサークル、納税しなくていいの? 「毎月会費3万円」で荒稼ぎ

日本大学の男子学生2人がサークル仲間からバッグを奪ったとして、強盗容疑で逮捕された事件。報道各社は、彼らが幹部を務めるインカレイベントサークルの悪質な運営実態を次々と報じています。

幹部らはサークルのメンバーから多額の会費を集めていたようですが、サークルは税務申告する必要があるのでしょうか?

メンバー相手に荒稼ぎの実態

日大などさまざまな大学の学生が集まって構成されていたインカレイベントサークル「TL」。11月19日放送のフジテレビ『とくダネ!』では、「TLのメンバーは毎月高額の会費を要求される」「毎月4人の新人勧誘ノルマが課され、未達成だと罰金を科される」など、驚きの内部事情が明かされました。

「負担金」と称した毎月3万円の会費や退会時に要求する脱会金など、メンバー相手に荒稼ぎしていた運営側。TLのメンバーは総勢約160名と報じられていますが、彼らが主催するイベントに1,000人規模の参加者が集まることもあったそうです。

サークル運営側に多額のお金が集まることから、『とくダネ!』司会の小倉智昭さんが税務申告の要否を問う場面も。これについて、非営利団体の税務に詳しい高橋和也税理士に聞いてみました。

毎月高額の会費…サークルは税務申告が必要?

――TLはメンバーに対し、毎月多額の会費を徴収していたそうです。サークルは税務申告の必要があるのでしょうか?

高橋さん:基本的に大学のサークルは、法人税法上は「人格のない社団等」に該当します。

人格のない社団等は、法人税法上の「収益事業」を行う場合などに限って法人税が課税されることになります。収益事業とは物品販売業、不動産貸付業、製造業など34業種をいいます(※収益事業の範囲|国税庁PDF)。

人格のない社団等に対して支払う「会費」は収益事業には該当しないため、高額であっても法人税は課税されません

ただし、会費名目で、実際は物品を受け取るための対価であったりする場合は、収益事業のうちの物品販売業に該当するため、法人税が課税されることになりますね。

>>人格のない社団等ってどんな団体?

集客1,500人のイベントは収益事業になる?


――彼らは過去に、チケット1枚5,000円、集客1,500人のイベントなども行っていたようです。この場合は収益事業とみなされ、課税対象となるのでしょうか?

高橋さん:そのようなイベント自体は、収益事業のひとつである「興行業」に該当します。

学生を主な参加者とするイベントのうち、参加料が安く、会場費や人件費をまかなうだけのレベルのものは、慈善興行として事前に税務署長の確認を受けることで、収益事業の対象から外れます。

しかし、指摘のようなイベントは、サークルの活動資金獲得のための利益を上げるためのイベントに該当する可能性が高いです。そのような利益獲得目的のイベントの場合は、収益事業の興行業に該当し、法人税の課税対象になるでしょう。

【取材協力】高橋 和也(たかはし かずや)
税理士/高橋和也税理士事務所
1974年、兵庫県加古川市生まれ。大阪市立大学法学部卒業後、株式会社クボタに入社し住宅建材の営業職に従事。その後35歳で会計業界に転身。2017年に43歳で税理士登録・開業。営業経験を活かしたフットワークの軽さで、都内から関西、四国、九州まで幅広いエリアのお客様をサポート。一般社団法人や公益法人などの非営利法人を得意とし、最近では大学運動部が設立した一般社団法人のサポートも行っている。共著に『一般法人・公益法人の理事・監事・評議員になったらまず読む本』(忘羊社)

BIZ KARTE編集部

「BIZ KARTE Powered by マネーフォワード クラウド」は株式会社マネーフォワードが運営している公式メディアです。
マネーフォワード クラウドに関係する会計や経理などのバックオフィス業務をはじめとしたビジネスに役立つ情報を更新しています。



【おすすめ】会計・経理業務でお困りの方へ

マネーフォワード クラウド会計なら

  • 面倒な作業はすべて自動化
  • 会計情報をリアルタイムで経営に反映
  • 他の会計ソフトからの乗り換えも簡単!
マネーフォワード クラウド会計を無料で試してみる

「マネーフォワード クラウド」シリーズのサービス資料