謎多き「お祭り屋台」の税事情 納税義務はあるの?

東京の靖国神社で7月13日~16日の間、夏の訪れを告げるお祭り「第72回みたままつり」が開催されました。

みたままつりと言えば、近年話題になったのが「屋台の出店中止」。一部参拝客のマナー悪化などが原因で2015年から出店が中止されていましたが、2018年より再開されることになりました。今回は、なにかと謎めいている「屋台」の税金について吉野一也税理士に聞きました。

消費税は書かれてないけど、店は納税を免除されている?

――お祭りなどで屋台を出店する際、店主は何の税金を納めることになりますか。

吉野税理士:お祭りに出店される屋台であっても、利益を出すことを目的としているのであれば事業としてみなされます。なので、他の業種と同様に税金が課されます。

そのため、店主には所得税(法人として出店している場合は法人税)や消費税などの税金が課税されることになります。

――屋台の商品には税金が書かれていませんが、店主は消費税納税を免除されているのですか?

吉野税理士:例えば屋台で売られる500円のたこ焼きのうち、8%にあたる約38円は消費税です。

税金の表記がなくても、消費税は商品の販売価格にあらかじめ含まれています。なので、店主が納税を免除されているわけではありません。

ただし、消費税の納税義務がない場合もあります。

消費税については、基本的に2年前(法人だったら2期前)の売上高が1,000万円を超える場合に課税事業者とみなされ、納税義務が発生します。そのため店主が課税事業者に該当する場合は、上記の消費税分の38円を納税する義務があります。

しかし、そもそも売上規模が少なく、2年前の課税売上高が1,000万円を下回る場合は、消費税を納める義務がありません。38円は店主の取り分となります。

レシートは出ないけど、納税額は計算できるの?

――一般的に屋台ではレシートが出ないので、売上の伝票などが残らないように思います。伝票がなくても、店主は納税額を計算できるのでしょうか。

吉野税理士:売上伝票がなくても、営業終了後にその日の売上金を集計して記録することにより、納税額の計算をする必要があります。

注意点としては、売上金の中から経費の支払いをしてしまうと手元に残った現金を集計しても本来の売上が分からなくなってしまうこと。

屋台の店主は、出店したお祭りごとにいくら儲かったかをしっかり把握することが重要です。

正しい収支計算を行うため、売上として受け取った現金とは別に、釣り銭用や経費支払用の現金を用意し、売上金と混同しないことがポイントです。

【取材協力】吉野 一也(よしの かずや)
税理士/Credo税理士法人
鉄道会社での経理を経て、千葉県最大規模の税理士法人にて20代でマネージャーに就任し、数多くの企業・個人の申告や税務調査を経験。その後、Credo税理士法人へ社員税理士として参画。現在は、自身の飲食チェーンでのキッチンリーダー経験を活かし、飲食店の現場を理解した税理士としての成長支援や年間30店舗以上の開業支援を行っている。

BIZ KARTE編集部

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