スタートトゥデイが「ZOZOSUITにつぎ込むお金」が莫大すぎる!?

スタートトゥデイが7月31日に2018年4-6月期決算を発表しました。売上高は265億円(前年同期比23.8%増)、営業利益は58億円(同26.4%減)と増収減益の結果に終わり、翌朝には同社の株価が大幅下落しました。

利益を圧迫したのは、「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」の大量配布に伴う費用などです。ZOZOSUITといえば無料配布で注文殺到、初代モデルの生産失敗に配布遅延など何かと話題がつきませんでしたが、ようやくユーザーの元に届き始めたようです。今回は、ZOZOSUITにまつわる初期投資やまぼろしに終わった海外企業との提携などについて紹介します。

すでに112万枚を配布


※ZOZOTOWNの購入ページより引用

ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイが、満を持してスタートさせたZOZOSUITの提供。ZOZOSUITは一人一人の体型サイズが採寸できるボディスーツで、同社の狙いには、体型に合う衣類を提案するプライベートブランドの展開や、好みや体型に合う衣類を1~3か月ごとに届けてくれる「おまかせ定期便」の利用者増加などがあります。

なによりの魅力は、ZOZOTOWNユーザーなら初回無料でZOZOSUITを手に入れられること。2018年4-6月期決算では、7月31日までに112万枚を出荷済みと明かしました。

製造コストは、結構高い?

初回「0円」で入手できるZOZOSUITですが、製造コストは結構高いのです。

同社の2018年3月期決算説明会での前澤友作社長の説明によると、なんと1着あたり1,000円かけて製造しているそうです。
しかも、そのスーツを2018年度は600〜1,000万着配布するというのだから驚きです。1,000万着を配布する場合、製造コストは計100億円を超える可能性もあります。

そうした多額の初期投資は「広告宣伝費」として計上すると前澤社長は発表しています。ZOZOSUITの効果はプライベートブランド等の売上増加以上に、発表にともなうユーザー拡大を見込んだ先行投資とも考えられます。ある意味で、テレビCMを打つのと同じようなお金の使い方とみなしている可能性があります。

40億円もの特別損失

「ZOZOSUITにつぎ込むお金」はそれだけではありません。スタートトゥデイは生産中止になった初代モデルの提携先、ストレッチセンスへの前払金等で約40億円の特別損失を計上しています。

冒頭でも少し触れましたが、現在のZOZOSUITは2代目モデルです。初代モデルを開発したストレッチセンスは、ニュージーランドのオークランド大学からスピンアウトしたベンチャー企業です。全身に伸縮型のソフトセンサーを搭載し、静電容量によってサイズを計測するというZOZOSUITの初代モデルを開発しました。初代モデルは着用するだけで自動採寸される設計で、近未来的だと話題を呼びましたが、残念ながら条件交渉で折り合わなかったようです。

ちなみに特別損失の内訳は、株式評価損が18億4,800万円、生産のために行っていた設備投資の減損処理14億8,600万円、支払い済みの前払金評価損が6億6,300万円とのこと。

また、新モデルのアイデア料として、スタートトゥデイが外部研究者に3億円支払ったことも発表されています。この外部研究者である匿名チーム3名には、特許ではなくアイデアにこれだけの金額が支払われたということですから驚きです。

現在もスタートトゥデイでは「アイデア・特許など買い取ります」として募集窓口をオープンにしています。コストカットや新モデルのコンセプトを持ち込めば、あなたのアイデアも買い取りしてくれるかもしれません。

投資回収のタイミングはいつ?

2019年3月期の目標では、ZOZOSUIT事業の目標を次のように設定しています。

配布数    : 600~1,000万

計測者数   : 360~600万人

購入者数   : 180~300万人

全体購入金額 : 135~225億円

ちなみに、来期以降の売上げとしては、2年目に800億円、3年目に2,000億円大きな目標を掲げています。

ただ、製造コストが100億円もかかるため、初年度での投資回収は難しいものです。目標通りに売上げがあがったとしても、2年目、3年目以降の売上げから製造コストの回収ができ利益が出始めると考える向きが一般的でしょう。

前澤社長はツイッターで、今度はプロ野球参入を検討しているとも発信していました。こちらもZOZOSUITと同じく莫大な初期投資が発生しそうですが、ZOZOSUITの今後と共に注視していきたいですね。(文:ワードストライク)

参考|スタートトゥデイプレスリリース等
スタートトゥデイの「ZOZOSUIT」、予約数100万件を突破。プライベートブランド「ZOZO」の初年度売上高200億円を目指す
スタートトゥデイ研究所、アイデア買い取り第1弾を発表
平成31年3月期第1四半期 決算発表
平成30年3月期 決算発表

BIZ KARTE編集部

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