つまり全部「最低な彼氏と鬼畜な彼女の話」なのでは? JKでもたのしい経理の話

こんにちは、ライターのカツセマサヒコです。

皆さん、経理業務って、好きですか?

僕は子どものころから算数・数学がとにかく苦手で、経費をまとめるためのレシート整理すら、「ムリィィ!じんましん出ちゃうぅぅぅ~~!!」とのた打ち回る日々を過ごしています。

よくよく見ると細かな項目ばっかりだし、その内訳の違いもわかりづらいし、経理、マジでムリぽよじゃない? あんなのわかるほうが変態でしょ?

と、疑問と反発だらけの僕だったのですが、今回はマネーフォワードの高倉健仁さんに、「もっとわかりやすく教えてよ!」と経理の話を聞く機会をいただけたので、さっそく同社にお邪魔してきました!

JKでもわかるように全部「お小遣い制に苦しめられるカレシと同棲中のそのカノジョ」に例えながら進むので、ぜひ読んでみてください~!

 

ということで、今回お話を聞いたマネーフォワードの高倉健仁さんの登場です。この人からいろいろ聞いてみたいと思います!

 
< プロフィール >

高倉 健仁 (タカクラ タケヒト)
2012年3月に明治大学経営学部卒業後、ハウス食品株式会社入社。家庭用食品の営業を経験した後、経理へ異動。2016年7月マネーフォワードに入社し、経理を担当。ハウス食品出身なので香辛料大好き。
だけど性格はマイルド。

 

カツセ マサヒコ
フリーライター/編集者。
編集プロダクション・プレスラボでのライター経験を経て、2017年4月に独立。
広告記事、取材記事、エッセイ、物語等の企画・取材・執筆を行う。
ツイートが10〜20代を中心に話題を呼び、Twitterフォロワーは11万人を超える。
趣味はスマホの充電。

 

法人経理って、何やってんの?

――高倉さん、今日はよろしくお願いします! 早速なんですけど、経理って超~面倒じゃないですか。会社の経理部門にいて、しんどくないですか?

 

高倉さん:しんどいときもありますが、でも、会社の意思決定には必要なものですからね。

 

――必要って言ったって、誰があんな細かくて難しそうな資料読むんですか!「ざっくり2,500円くらいでした~! うまい棒250本ぶんだね~!」くらいのほうがみんなハッピーじゃないです??

 

高倉さん:一般の方が自分で家計簿を付けているならそのくらいでもいいかもしれませんが、法人になると投資家だったり自社の社長だったり、法人税を提出するときは税理士さんや税務署だったり、いろんなひとに見てもらう必要があるので客観的で正確な数値が必要なんですよ。

 

――それってサイフを彼女に握られている彼氏が鬼みたいな彼女から「小遣いの3万円、半月で使い切ったってどういうこと? どうせ女でしょ、女。出張とか言いながら実はアフターでサマンサタバサ買ってるんでしょ! なけなしの小遣いで何やってんのよバカッ!!」とか言われないためにしっかり記帳しておくとかそういうことですか?

 

高倉さん:そこまでヒドい話じゃないですけど、近いと思います。

 

勘定科目がわかりづらすぎる

――経理と言えばとにかく項目がいろいろありすぎてワケがわからないのですが、あれをどうにかシンプルに教えてほしいんですけど。

 

高倉さん:でも、一個一個意味がありますからね……。法人経理のときの項目を「勘定科目」って言うんです。たとえば経費の代表的なもので言えば、「接待交際費」。この意味はわかりますか?

 

――「お小遣い制なのに、デート代は全て彼氏持ち」みたいなやつですか?

 

高倉さん:それ悲惨ですね。でも、デート代を彼氏さんが支払っていたとしても、彼氏・彼女の関係では接待とは言えないのでグレーゾーンですね。でも、もし「彼氏・彼女」の関係を「会社・社員」に置き換えるなら、デート代は「福利厚生費」に当てられるかもしれません。

 

――なるほどー。

 

高倉さん:「接待交際費」は得意先と食事に行った際などに、その金額を負担した場合のものを指します。もちろん、個人的な用途では適用されないので、事業に関わる飲み会であることが大前提ですが。

 

――じゃあ、「彼女に黙って一緒に飲みに行ったA子ちゃんに奢った酒代」は、「接待交際費」で行けますかね?

 

高倉さん:彼氏、完全に浮気に走ってるじゃないですか。それが事業に関わるならOKですけど、心配です。

 

――きっと彼はうまくやると思う。

 

高倉さん:どこからその自信が……。あと、法人税の仕組みとして、接待交際費としてカウントできる金額は、ひとり5,000円までと決められています。

 

――え! じゃあA子ちゃんに御馳走できる金額も5,000円まで!? ドンペリがんがん飲ませてバブリーに泥酔させていくプランは!?

 

高倉さん:別にやっても構いませんが、会社の費用として出せるのはあくまでも5,000円までなので、それ以上の金額は自腹か、税務上経費ではない扱いで支払うことになりますね。

 

――そういえば前に勤めていた会社も5,000円までだったな……。超ケチな会社かと思っていたけど、税の仕組みで決まってたのか……そりゃ仕方ないよな……。

 

 

高倉さん:ほかには「通信費」とかも、皆さん毎月見ている項目じゃないですかね?

 

――スマホの通話・通信料金とかですかね?

 

高倉さん:そうそう! それです。あとは切手とか郵便ハガキ代もこれに含まれます。

 

――「彼女にバレないように、あえて便箋で職場に届くようにしているB子ちゃんとのやりとり」は?

 

高倉さん:それも事業に関わっていれば「通信費」でいけますけど、そこまでして連絡取ろうとするのはやめてほしいです。

 

――いろんな愛のかたちがある、ってことですね。

 

高倉さん:違います。

 

高倉さん:あとは、「減価償却費」とかが、わかりづらいでしょうねえ。

 

――ああー苦手! あれは理屈がさっぱりわからないです。

 

高倉さん:たとえば、ある機械を300万円で買って、それが3年の間200万円ずつ利益を生むとしますよね?

 

――はい。

 

高倉さん:これを初年度の損益で表すと、購入費用300万円から200万円の利益しか出ていないので、マイナス100万円になってしまう。でも、翌年以降は費用0円で200万の利益だけが出ますよね。ただ、これだとバランスが悪いし、決算資料として客観的にわかりづらい。そこで、購入費の300万円をあらかじめ3年で分割して、長期で償却していくように記すことを「減価償却」と呼ぶんです。

 

――要するに「30万円の指輪を買ったら3年くらいは彼女の機嫌がよくなるからその間は金額を分割して考える」ってことですかね?

 

高倉さん:もうそれでいいと思います。

 

――(飽きられてきてる……?)

 

 

「貸借対照表」と「損益計算書」

高倉さん:今までの話は勘定科目のうちの「費用」にあたる項目です。勘定科目は大きく5種類に分別できます。そのうち「資産」と「負債」と「純資産」の3つは「貸借対照表」と呼ばれるもので表示されて、残る2つの「収益」と「費用」は「損益計算書」で表されます。

 

――うわー、一気にわからなくなりました。「貸借対照表」と「損益計算書」の違いは何ですか……?

 

高倉さん:「貸借対照表」はバランスシートと呼ばれていて、一定期間のうちの収支のバランスが表の右と左でピッタリ一致しなければいけません。資本金を表す「純資産」や、現金や預金、備品、自社工場などを表す「資産」、借入れ金などの借金を表す「負債」で構成されます。

 

出典:中小企業庁ウェブサイト
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/kaikei/tools/2010/10.htm

 

――うーんと、彼氏の全財産が「純資産」で、そのうちの彼のお小遣いが「資産」、別のサイフを隠し持っている彼女から一部借金していたら「負債」。それらが右と左でピッタリ同じ金額になればいいんですかね?

 

高倉さん:大体は合っています。

 

――じゃあ、損益計算書は?

 

出典:中小企業庁ウェブサイト
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/kaikei/tools/2010/12.htm

 

高倉さん:たとえば、彼女さんやA子ちゃん、B子ちゃんからの好感度を「売上」に変えられるとしたらそれが「収益」で、そのために支払ったデート代とかプレゼント代とか手料理のための材料とか切手代とかを「費用」とします。売上から費用を引いて、最後に利益が出る仕組みです。

 

――高倉さん、「彼女と彼氏に当てはめるメソッド」がかなりうまくなってきていません……?

 

高倉さん:ありがとうございます。

 

――「貸借対照表」と「損益計算表」のほかにあと一個ありませんでしたっけ?

 

高倉さん:「キャッシュフロー計算表」ですかね?

 

――あ! それそれ、その面倒くさそうなやつです。

 

高倉さん:「キャッシュフロー計算表」は、お金の流れを表しているものです。損益計算書に似ているんですけど、損益計算書は現金だけじゃなく、たとえば「プロポーズのための指輪買ったけど、まだ渡していないから現時点での利益がない」状態の「売掛金」なども計算しています。でも、投資家は純粋な現金の動きも見たいじゃないですか。今手元にいくらあるんだと。それを調べるのがキャッシュフロー計算表なわけですね。

 

――なるほど~! 投資家はそれら3つの表を見て、「どこがいい」と判断しているんですか?

 

高倉さん:単純にひとつずつ項目だけを見ることもあれば、「比率」を見ていることもあります。

 

――比率?

 

高倉さん:たとえば現金の量と借金の量なら、現金が多いほうがいいに決まっていますよね。あとは、持っている資産が100万円なのに1億円稼いでる会社と、10億円の資産で1億稼いでいる会社なら、前者のほうが圧倒的に効率がいいでしょう?

 

――「貧乏なのに貢ぎまくってくれる彼氏」と、「超金持ちなのにケチな彼氏」ならどっちがいいかって話ですよね?

 

高倉さん:そう言われると、貢がれまくるのも気分が良くないので微妙なんですけど。

 

――高倉さんは絶対にいい彼女になれると思います。

 

高倉さん:嬉しくないのはなんでだろう。

 

 

経理担当者の苦しみ 

――最後に高倉さんご自身の業務について伺いたいんですけど、月末の経理作業って、超大変じゃないですか? 全従業員の経費を集めて計算するんですよね?

 

高倉さん:そうですねえ。たとえばひとつの領収書と明細について「支払先」、「金額」、「勘定科目」、「税金区分」、「日付け」あたりの情報を見ていると思います。ひとりあたり平均10枚の領収書があるとして、10枚×5カ所×従業員人数ぶん見なきゃならないので、100人の事業所なら、1カ月に5,000カ所チェックしなきゃいけない項目がありますね。

 

――めんどくさ! ぜったいめんどくさ!

 

高倉さん:不備があるたびに何名もの社員に問い合わせしなきゃいけないんですけど、ひとりひとりにとっては一対一でも、経理からすると一対多なので、大変なんですよ。担当者は「あ、こいつ、まだ返事ないな」ってのを頭の隅に置いておきながら作業しなきゃいけないので、精神的に結構きます。

 

――なんか申し訳なくなってきた……。

 

――先ほどの貸借対照表で言えば、毎月の収支が絶対にプラマイゼロにならなきゃいけないんですよね? コンビニのレジだってズレてるときがあるくらいなのに、めちゃくちゃ大変じゃないですか?

 

高倉さん:そうですね。現預金は間違いなく誤差ゼロにしたいです。何故なら月末の残高は情報として残っているので、なぜその金額になったか調べればわかるはずだからです。

 

――なるほど。

 

高倉さん:その数値が合わないと、誰かが持ちだしているんじゃないかと経理部門を超えた会社の問題になってきてしまうので、必死です。だからそこは合わせるように頑張っています。

 

――たとえば56円ぶん合わなかったとして、自分の財布から補填したくなりません?

 

高倉さん:なりますなります。「出すよそんくらい! 調べる間の時給よりよっぽど安いわ!!」ってキレながら調べています。

 

――やっぱりキレてるんだwwww

 

高倉さん:それは冗談としても、どうしても合わない場合は「雑損失」とか「雑収益」を使って計上しますね。でも、やっぱり基本的には合わせたいところです。

あとは、たとえば5億売っている会社に対して500円の領収書が翌月まわしになっても、社長や投資家の意思決定にはなんら影響しないじゃないですか。そういったものは次月に見送ることもあります。ほかにも、経理すら気づかない細かな見落としもあるにはあるので、そこは後から発見されたときに見返して、会社への影響が大きい額になりそうなら後から修正することもあります。

 

――金額がズレずれていたら、会社の意思決定に関わるかもしれないですもんね。責任重いなあ……。

 

高倉さん:そうですね。経理部門の多くは、担当者二人体制でダブルチェックするように心がけていると思いますし、できるだけヒューマンエラーを減らし、効率を上げる、というのは経理部門の命題だと思っています。

 

――たしかに。人の手がかかるほどミスも増えそうですもんね……。

 

高倉さん:PRっぽくなっちゃいますが、マネーフォワードが提供している会計ソフトの「MFクラウド会計」だと、明細を機械が勝手に取得して、各勘定科目の仕分けも自動で振り分けてくれるようになります。ヒューマンエラーが減るので、担当者としては助かるはずです。

 

――なるほど。

 

高倉さん:あと、「MFクラウド経費」を使うとスマホで経費精算ができるので、各担当も出先で忘れないうちに精算できますし、そこも便利なポイントかなあと思います。

 

――経理担当者の苦労話を聞いた後だと、めちゃくちゃラクになる気がしますね。ありがとうございました!!

 

 

おわりに

こうして高倉さんから教えてもらう経理の話は終わりました!

経理の話を全て「彼氏と彼女」に当てはめた結果、ただただ不憫で卑屈な気持ちになってしまいそうだったのは僕だけではないかもしれませんが、なんとなく経理の世界が身近に感じてもらえたなら幸いです。

ちなみにマネーフォワードさんが提供している会計ソフトの「MFクラウド会計」は、フリーランスや50人以下とかの会社が多く導入しているそうです。経費関連がいちいち手入力で面倒くさくて吐きそうな皆さん、ぜひ導入検討してみてくださいね!

 

それではっ!!

 



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BIZ KARTE編集部

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