中小企業が助成金・補助金制度について知っておくべき3つのポイント

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中小企業を経営するにあたって、大きな課題のひとつが資金繰りです。新しい資産の購入を検討したくても、新規借入をするしかなく、事業を展開できないでいる経営者も多いのではないでしょうか。

現在、こうした問題を解決してくれる様々な助成金・補助金制度が用意されています。制度についてよく理解し、新たな挑戦への足がかりにしてみませんか?

そもそも「中小企業」ってどんな企業?

中小企業にはきちんと定義がある

「中小企業」という言葉をよく耳にしたり、使ったりしていても、正確な定義まで知っているという人は少ないかもしれません。

中小企業向け助成金・補助金制度の適用を受けるには、言うまでもなく「中小企業であること」が必須の要件なので、まずは自分の会社がその定義に当てはまるのかを改めて確認しておきましょう。

中小企業であるためには「資本金の額または出資の総額」と「常時使用する従業員の数」のどちらかの条件を満たしている必要があります。

またこの条件は業種によって変わります。例えばサービス業の場合、「資本金の額または出資の総額」が5千万円以下であるか、「常時使用する従業員の数」が100人以下である必要があります。

それ以外は「製造業その他」「卸売業」「小売業」で分類されているほか、さらに細かく条件が分かれる場合があるので、下図を見ても「うちは中小企業だ」と確信が持てなければ、中小企業庁法令所管課に直接問い合わせてみましょう。

中小企業・小規模企業者の定義

(出典:中小企業・小規模企業者の定義|中小企業庁HP)

「小規模企業者」って中小企業とどう違うの?

中小企業に対してさらに事業規模の小さい企業を「小規模企業者」と言います。定義の上では従業員数の定めだけがあり、製造業その他の場合は20人以下、卸売業・小売業・サービス業の場合は5人以下となっています。

中小企業と小規模企業では受けられる助成金や補助金の制度にも違いが出てくるため、注意しましょう。

中小企業向け助成金・補助金制度を利用するにはどうすればいい?

助成金と補助金の違いとは?

自分の会社が中小企業または小規模企業だということがわかったところで、助成金と補助金それぞれの性質について見ておきましょう。

これらはどちらも公的機関から受けられる資金的な支援ですが、要件を満たしていれば受給できる可能性が高い助成金に対して、補助金の場合は事業計画書などを提出して補助金受給の妥当性と必要性をしっかりアピールする必要があります。

補助金の多くは、あらかじめ採択件数や金額が決まっており、適用が受けられるか否かの競争にもなります。また、助成金・補助金は後払い制のものがほとんどです。資金繰りで困らないようあらかじめ理解しておきましょう。

助成金・補助金制度の適用を受けるまでの流れ

助成金・補助金制度を受けるまでの流れは5つのステップに分けることができます。

1つ目は「知る」。自分の会社が計画している事業に合う制度があることを知る段階です。

2つ目は「申請する」。申請したい制度を決めたら、その制度に基づいた申請書を提出しなくてはいけません。

3つ目は「決定する」です。これはさらに「審査」「採択」「交付」の3つの段階に分けられます。申請書を審査委員会に審査してもらい、その結果が良ければ交付申請書の提出へと移ります。

交付決定の通知を受け取ったら、4つ目のステップ「事業の実施」です。この際事前に申請した事業内容は勝手に変更はできません。別途「計画変更申請」を行う必要があるので注意しましょう。

5つ目のステップでようやく「補助金の交付」となります。制度によってはこの際に「実績報告書」や「経費エビデンス」などの書類を提出しなくてはいけません。また交付を受けた後も一定期間は定期的な事業状況の報告が必要な場合もあります。

これらを考慮した場合、助成金・補助金制度は確かに資金的にはサポートになるものの、逆に事務コストがかさんでしまうというデメリットもあるため、注意が必要です。

中小企業向け助成金・補助金制度を受けるために必要な書類とは?

最後に助成金・補助金制度を受けるにあたって提出しなくてはいけない書類についてご紹介します。しかし、制度によって内容は大きく変わるため、ここで紹介する内容はあくまで参考程度にとどめておいてください。

個別の必要書類については、各制度のホームページを参照するようにしましょう。提出書類に関しても5つのステップがあります。以下にそれぞれのステップとそれに応じた提出書類をまとめました。

前述の適用までの流れと合わせて確認すれば、より助成金・補助金制度利用の全体像が見えてくるはずです。
中小企業向け助成金・補助金制度を受けるために必要な書類

まとめ

中小企業・小規模企業向けの助成金・補助金制度は多種多様です。制度を上手く活用すれば今頭を抱えている問題の解決への糸口も見つかるかもしれません。

同時に無視できないのは助成金・補助金を利用するための事務の煩雑さです。事務作業が煩雑になりすぎて、本末転倒にならないためにも必要な手続きをよく理解して、効果的な制度利用を心がけましょう。

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※掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:加地 延行 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
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