有形固定資産と無形固定資産の違いと間違えやすいポイントを解説

固定資産には有形固定資産と無形固定資産の2種類があります。

ここでは

・有形固定資産と無形固定資産の違い
・無形固定資産に類似した間違えやすい資産

を紹介していきます。

有形固定資産と無形固定資産の違い

会社の法人税に関する資産には3つの種類があります。

1. 流動資産:現金や有価証券、棚卸資産など
2. 固定資産:建物や機械、ソフトウェアなど
3. 繰延資産:開業費や開発費、創立費など

2の固定資産はさらに「有形固定資産」と「無形固定資産」とに分かれます。

「有形固定資産」とは形のある固定資産であり、「無形固定資産」とは形のない固定資産となります。

有形固定資産には、

・建物
・建物附属設備
・構築物
・船舶
・航空機
・車両運搬具
・工具
・器具備品
・機械装置

などがあり無形固定資産には、

・漁業権
・ダム使用権
・水利権
・特許権
・実用新案権
・意匠権
・商標権
・ソフトウェア
・育成権
・営業権

などがあります。

○○権はすべて無形固定資産?

有形固定資産か無形固定資産に分類する前に、そもそもすべての資産が有形無形問わず減価償却資産か非減価償却資産に分けられます。

さらに減価償却資産に該当したものが有形固定資産か無形固定資産に区別されることになります。

目に見えない資産が無形固定資産だとするならば、借地権や地役権といった権利も無形固定資産になるのでは?と思ってしまいそうになりますが、実はこれらの土地に付随する権利は無形固定資産とはなりません。

固定資産の中でも減価償却できない資産というものがあり、これらが「非減価償却資産」となります。「非減価償却資産」は、経年しても価値が下がらない資産をいいます。

言い換えれば、いくら使ったとしても摩耗したり消耗したりしない資産であり、土地や土地に付随する借地権、電話加入権などが挙げられます。

「減価償却資産」は、時間の経過によって価値が減少するものをいいます。自動車の走行距離によって査定評価が変わったり、築年数によって建物の販売価格が変わったりするなど、時間の経過や使用頻度によって価値が減少する例示は枚挙に暇がありません。

以下に資産の分類について表にまとめてみました。色つきの部分について混同しやすいので注意が必要です。

減価償却資産と非減価償却資産

建物は構築物である以上、経年劣化や災害によって損壊することが考えられるため、「減価償却資産」として耐用年数に応じた資産評価をすることになります。しかし建物のすべてが減価償却資産となるわけではありません。

建設中の建物であったとしても完成した部分について既に使用している場合は、その部分は「減価償却資産」となり、未完成の部分は「非減価償却資産」となります。

また土地は原則として消耗するものではないため、「非減価償却資産」となります。土地そのものの価値は変わるわけではないため、時間の経過とともにあらかじめ資産の価値を下げておく作業、つまり減価償却をする必要はないということになります。

また、美術品や古文書、出土品など歴史的な価値があったり希少価値があったりするものは原則として「非減価償却資産」として扱うことになります。ただし、取得価額が100万円未満の美術品や、明らかに価値が低下すると考えられるものに関しては「減価償却資産」となります。

温泉利用権は水利権に準じることになるため、減価償却資産の中の無形固定資産に該当します。水利権の耐用年数は20年となっていますが、仮に温泉を利用する契約期間を5年と定めた場合は、耐用年数を5年として減価償却することができます。

減価償却資産に該当した場合の会計処理

有形固定資産と無形固定資産は減価償却資産に該当するため、減価償却という費用計上が必要になります。減価償却を行ない、その資産が消耗されたことを費用化することによって、資産価値を正しく評価することにつながります。

一方、非減価償却資産は時が経っても価値が減少しない資産となるため、減価償却をする必要はありません。非減価償却資産を売却するなど所有権を手放したときに、評価損益を使用して利益や損失を計上することになります。

まとめ

有形固定資産か無形固定資産に分類する前にすべての資産が減価償却資産か非減価償却資産に分けられ、さらにそこから有形固定資産か無形固定資産に区別されていることがお分かりいただけたと思います。

○○権という権利のすべてを無形固定資産だと判断しがちですが、土地に関する権利(地役権や借地権)や資産の持つ性質によっては非減価償却資産となり、減価償却する必要はないため注意が必要です。

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BIZ KARTE編集部

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