中小企業は軽減税率が適用できる

税法では、中小企業の法人税に軽減税率を適用する特例が認められています。この軽減税率について解説します。

中小企業の軽減率の特例

現在の税法には、中小企業の法人税率を軽減する特例があります。リーマンショックの影響を受けたことで景気が悪くなり、中小企業の経営に大きな打撃があることを考慮して設けられた措置です。

中小企業はこの特例の恩恵を受け、所得800万円までは、法人税率が15%に軽減されています。ただし、この特例の適用を受けられるのは、決算時点の資本金が1億円以下、または資本金を有しない法人に限られています。

税率を詳しく見てみましょう。

資本金が1億円を超える法人には、その所得に対して一律23.4%の税率で課税されています。(平成28年4月1日から平成30年3月31日までの間に開始する事業年度)ところが、この特例の適用を受ける法人の税率は、以下のように800万円より多いか少ないかで税率が異なります。

・その事業年度の課税所得金額が800万円以下の部分に対して15%
・その事業年度の課税所得金額が800万円を超える部分に対して23.4%

例えば、課税所得金額1,200万円の場合、800万円までは15%、残りの400万円については23.4%の税率が適用されるのです。新しく会社を設立するときには、資本金を1億円以下、所得金額を800万円以下に抑えると、節税効果が高くなるとも言えます。
平成30年4月1日以降に開始する事業年度については、事業年度の所得金額が800万円を超える部分に対して23.2%の税率が適用されます。

対象外となる法人

なお、この特例の適応が認められる中小企業というのは、普通法人、人格のない社団等、公益法人等、協同組合等などを指しています。普通法人とは、資本金が5億円以上である大法人との間に100%支配関係がない法人のことです。

つまり、資本金が5億円以上の大法人の完全支配下にある普通法人、または、発行済株式のすべてをそれらの法人(複数の場合を含む)に保有されている場合は対象外となります。

その他の中小企業への優遇措置

参考までに、法人税の軽減税率以外で、中小企業に対する税的優遇措置にはどのようなものがあるのか、確認しておきましょう。

・法人都道府県民税
・事業税
・法人市町村民税

都道府県や市町村により違いがありますが、資本金や所得金額の点から中小企業とみなされる場合には、大企業よりも税率は低く設定されています。

まとめ

上記で見てきたように、中小企業に対する税的優遇措置を設け、中小企業の事業活動をサポートする対策が取られています。法人税と上記の地方税を合わせれば、課税所得800万円以下の税率よりも、800万円超の税率の方が、約10%程高くなっています。そのため、毎期の課税所得を800万円以下に抑えることができれば、節税につながることになります。

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監修:緒方 康人 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
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