貸借対照表の書き方をマスターしよう!

会社は確定申告の際に「貸借対照表」を税務署に提出します。

この「貸借対照表」にはその時点での会社の財政状態が表されており、記載事項には会社の純資産(資本)、そして、それを導き出すための資産や負債などがあります。一見すると、書き方が分からない人には煩雑に思えますが、実際にはそれほど書き方は難しくありません。

ここでは、貸借対照表の書き方について説明します。

貸借対照表とは

「貸借対照表」とは、会社の財政状態を表す報告書です。大まかに言うと、決算時点での各勘定科目の残高を集計した表です。勘定科目とは、「現金」や「当座預金」など、お金の動きを明白にするために記載する経理上の項目のことで、単に「勘定」と呼ばれることもあります。

貸借対照表においては、簿記などに記載している勘定科目を「資産」と「負債」に分類します。

書き方の基本として、まず、左側に「資産」に分類される科目がまとめられています。右側には「負債」、そして返済の必要のない資本である「純資産(資本)」がきます。純資産(資本)は資産と負債の差額で、最終的に左項の合計と右項の合計が一致していなければなりません。

下の記載例をご覧ください。

貸借対照表_1

なお、サンプルに記載されている勘定科目は、会社の業種や状況によって異なります。

貸借対照表の書き方

貸借対照表の書き方を学ぶ前に、複式簿記を記帳する流れを説明します。

貸借対照表_2

(参照:青色申告者のための貸借対照表作成の手引き|確定申告に関する手引き等|所得税(確定申告書作成コーナー)|国税庁

ある取引が発生すると、勘定科目を決めて「仕訳帳」に記載します。その際、表面上のお金の動きだけでなく、その取引を「借方」と「貸方」の両面から記録しておくことが必要です。その後、「仕訳帳」の内容を「総勘定元帳」に記載し、勘定科目を種類別(例えば「現金」や「売上」など)に整理します。

決算の時期になると、貸借が一致しているかどうか確認するために、総勘定元帳の各勘定科目から残高を転記した「試算表」を作成します。この試算表から、資産、負債、純資産(資本)を抜き出して決算整理仕訳を行ったものが、貸借対照表となります。

一方で、収益、費用から作られるのが「損益計算書」で、こちらも確定申告のときには必要な書類です。

試算表から損益計算書や貸借対照表を作るまでに、決算整理仕訳による修正の過程を一覧にした「精算表」を作る書き方もあります。「精算表」を用いて貸借対照表を作成することも可能です。

決算整理仕訳とは何か

決算整理仕訳とは、そのときまで未処理であった取引の整理をまとめて行うことです。具体的には、以下のような点に注意しましょう。

・現金の過不足の処理
・使い切れなかった消耗品の処理
・固定資産の減価償却
・有価証券の評価替え
・貸倒引当金の設定
・費用と収益の繰延・見越し
・売上原価の算定

貸借対照表の書き方で注意するべきこと

実際に試算表や精算表から貸借対照表を書くときは、いくつか注意するべき点があります。

・総勘定元帳での「繰越商品」は、貸借対照表では「商品」と記入する。
・総勘定元帳での「当座借越」は、貸借対照表では「短期借入金」と記入する。
・「貸倒引当金」「減価償却累計額」は、資産に記載して、しかるべき控除を行う。

以下の図をご覧ください。
貸借対照表_3

例えば、「貸倒引当金」-10万円は「売掛金」40万円の次の行に記載します。売掛金40万円-貸倒引当金10万円=30万円が、回収が期待できる売掛金となります。

また、「減価償却累計額」-3万円も同様に「建物」30万円の次の行に記載し、建物30万円-減価償却累計額3万円=7万円が、建物の本来の価値となります。書き方には注意しましょう。

まとめ

このように、会社の財政状態を表す貸借対照表は、各勘定科目を集計した試算表、または、精算表に決算整理仕訳を行うだけで作成することができます。書き方を学べば自分でも書くことができるようになりますから、国税庁のサイトに掲載されている手引きを確認しましょう。

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監修:加地 延行 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
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