還付申告には期限があるのか?

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所得が勤務先からの給与だけという人なら原則として確定申告は必要ありません。しかし実は還付申告という手続きで、納付しすぎていた税金を取り戻すことができます。

納付しすぎていた税金を取り戻すことができる還付申告とその期限についてみてみましょう。

還付申告で税金の還付を受けることができるケース

原則として還付申告を行って税金の還付を受けることができるのは、すでに納付した税金が多すぎるか、課税所得を少なくできる控除を適用していない場合、そして年末調整で漏れがあった場合などです。例えば、予定納税という制度があります。予定納税とは、5月15日時点での予定納税基準額が15万円以上の場合に、税金を先払いしなければならない制度です。予定納税基準額は、すでに確定した前年分の税額・所得金額で計算されます。そして、その年も同様の所得があると仮定して一部の税金を先に納入します。従って、その年に前年と同じような所得がなければ、税金を多く払っていることになるわけです。これについて期限までに還付申告をすれば、納付しすぎた税金が戻ることがあります。

予定納税については「予定納税|国税庁」を参照してください。

勤務先からの給与所得だけの人は、原則として会社が行う年末調整をすれば還付申告の必要はありません。しかし、会社では把握できない所得控除項目や税額控除項目があります。

主なものは医療費控除と初年度の住宅ローン控除です。年間で医療費をかなりの金額支払った場合や、ローンを組んでマイホームを購入した1年目には、還付申告ができる可能性があります。期限までに還付申告を行えば、追加した控除で減った課税所得額をもとに計算された税額との差額が戻ることがあります。なお、住宅ローン控除は申告を行った次の年からは年末調整で処理されるようになります。

年末調整の漏れとは、会社が年末調整をする際に必要な書類・証明書などを提出していなかったときに起こります。自宅に送られていた生命保険料控除証明書の提出忘れなどがこれに該当します。また、給与天引き以外の社会保険料の支払いや、結婚して配偶者控除の対象になる前に「扶養者控除等(異動)申告書」を提出していた場合なども該当します。これらも期限までに還付申告を行えば、追加した控除で減った課税所得額をもとに計算された税額との差額が戻ることがあります。

還付申告の期限

還付申告は還付申告書に必要事項を記入して、自分の居住地を管轄する税務署の税務署長宛に提出します。

管轄している税務署については「国税局・税務署を調べる|国税庁」を参照してください。

還付申告は、対象となる年の翌年1月1日から行うことができます。申告書の提出期限は5年間です。所得税の確定申告期間は原則として2月16日から3月15日まで(年ごとに閉庁日の関係などで異なることがあります)ですので、混同しないように注意してください。

なお、還付申告には様式として還付申告書という定まったものはありません。申告書は確定申告と同じものを使用します。確定申告書は税務署で入手できます。また、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」を使用すれば、画面上で申告書を作成することができます。作成したデータは、印刷をすればそのまま税務署に提出(あるいは郵送)することができます。電子申告(e-Tax)のシステムを使用して提出することもできます。

還付申告の更正の請求と期限

還付申告で還付金の額を、本来受け取るよりも少なく申告してしまうこともあります。この場合には、更正の請求をすることによって、再度納付しすぎた税金を返戻してもらう手続きをすることができます。更正の請求は「所得税及び復興特別所得税の更正の請求書」に必要な事項を記載して、所轄税務署の税務署長宛に提出します。期限は5年以内で、起点となる期日は原則として「還付申告書を提出した日」か「所得税の法定申告期限」のうちの遅い日となります。

また、法定申告期限が平成23年12月2日より前で、これが更正の請求の期限となる場合には、法定申告期限から1年後が請求の期限になります。この場合の更正の請求期限が過ぎたものについても、3年以内の増額更正が可能な期間に「更正の申出書」を提出することで、調査・検討によっては更正されることがあります。個人事業主で確定申告をしている人が申告後に還付申告をしようとする場合は、前記の「更正の請求」の手続きを取らなければなりません。期限も同様になります。

まとめ

このように、税金を多く払い過ぎていたり、年末調整ではできない控除があったりする人は、還付申告を行うと税金が戻ってきます。けれども、1点注意しなくてはならないのは、これには期限があるので、期限内に申告することが重要です。

参考:
還付申告ができる期間と提出先|国税庁
所得税及び復興特別所得税の更正の請求手続|国税庁

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監修:三井 啓介 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
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