軽減税率は低所得者層の救世主!?

読了まで約 4

軽減税率」とは、一言でいうならば「通常の税率よりも低い値に設定された税率」という意味です。現在国内では多くの税が設定されていますが、これらがすべて適切な数値に設定されているかといえばそうではありません。

グローバル化が進み市場が急速に流動性を高めている中、変化の激しい現代では一度設定された税率が実情にそぐわなくなるという現象がみられるようになりました。また今後も消費税の増税が見込まれるなど、引き続き低所得者への負担が増していくことが懸念されています。

そこで、今回は日本国内でも議論が加熱している軽減税率について、海外での事例を踏まえ理解を深めていきましょう。

消費税と軽減税率の関係性

消費税とは

消費税が実は二種類に分かれることをご存知の方は少ないのではないでしょうか。これは一般に消費税とよばれているものが「消費税」と「地方消費税」に分かれることによります。

また消費税の税率を見てみると、給与との相対的な関係となり、低所得者ほど負担が大きいことに気付くことができます。

たとえば「給与400万円のサラリーマンが100万円の車を買うとき」と「同じ車を年収1億円の経営者が買う」状況を比較すればわかりやすいでしょう。

この場合、車の消費税は8万円ですが、給与対負担消費税の率は年収400万円のサラリーマンの場合2%のところ、年収1億円の経営者の場合は1%以下まで下がります。収入が低い人ほど消費税の負担が大きいといわれる所以はこの部分にあります。

消費税の税率は正確にいうと6.3%です。これは通常の消費税の他に、地方消費税が別途消費税額の63分の17(消費税率に換算して1.7%相当)課税されることから、これらを合わせた税率が8%となるのです。

軽減税率とは

軽減税率は消費税の問題点、とりわけ低所得者の負担増加という点に着目して生まれた制度です。消費税はすべての人に対して一定の税率を課す制度ですが、本来であれば負担できる能力が低い低所得者に対して、今後も増加していくであろう消費税を全額負担していくことは酷な話ともいえるでしょう。

そこで、一定の水準をもとに税率を下げ、負担を軽くした税率が設定されているのです。全員一律の消費税に対し、所得に応じて税率が変わるという点が軽減税率と消費税の決定的な違いとなります。欧州などでは既に積極的に導入されており、日本でも導入が検討されています。

海外の軽減税率の事例

諸外国ではすでに軽減税率の導入が進んでいます。とりわけ欧州各国は国際的にも早い段階での導入を実現しており、今後日本でも参考にするのではと予想されています。

たとえばフランスの場合、標準的な消費税が約20%である一方で食料品の軽減税率は5%台に設定されています。また旅客運送や外食サービスの場合は7%、新聞や医療には2%の税率となっています。

こうしてみるとフランスの場合でも食料品や書籍などの生活必需品により多くの軽減税率が適用されていることがわかります。

日本で検討されている軽減税率の内容

軽減税率の対象となる項目

(1)酒類・外食を除く飲食料品、(2)週2回以上発行される新聞(定期購読契約に基づくもの)といった消費者の生活に直結するものが軽減税率の対象とされています。これは増税によって消費者の負担が大きくなることを和らげることが主な要因です。また増税による急激な消費落ち込みを懸念しているという側面もあります。

軽減税率の開始時期

現在、平成31年10月1日からの導入が予定されています。これは同時期に消費税の上昇が見込まれることにも関係します。

ただし注意が必要で、仮に選挙や突発的な理由などで政権が変わった場合、政策の見直しなどが行われる可能性が十分にあります。そのため、すべては「現行の政治体制のままでいった場合における話である」という前提がつくことを念頭に置いておきましょう。

まとめ

これまで述べてきたように、軽減税率導入のメリットとしては低所得者層など多くの人の税負担が軽くなる点が挙げられます。また、日々の生活の負担が軽くなることは多くの消費者に恩恵を与え、経済の循環をスムーズなものにする可能性を秘めています。

軽減税率は、今後も目が離せない政策の一つといえるでしょう。

※掲載している情報は記事更新時点のものです。

BIZ KARTE編集部

「BIZ KARTE Powered by マネーフォワード クラウド」は株式会社マネーフォワードが運営している公式メディアです。
マネーフォワード クラウドに関係する会計や経理などのバックオフィス業務をはじめとしたビジネスに役立つ情報を更新しています。



【おすすめ】会計・経理業務でお困りの方へ

マネーフォワード クラウド会計なら

  • 面倒な作業はすべて自動化
  • 会計情報をリアルタイムで経営に反映
  • 他の会計ソフトからの乗り換えも簡単!
マネーフォワード クラウド会計を無料で試してみる

「マネーフォワード クラウド」シリーズのサービス資料