借方と貸方|貸借対照表の借方と貸方の違いをわかりやすく解説!

貸借対照表借方貸方と聞いただけで考えるのも嫌になってしまう方、簿記アレルギーの方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、そんな簿記アレルギーの方向けに、貸方と借方の違いを解説します。

貸借対照表とは

貸借対照表の基本形

貸借対照表とは、下記の図のような形をしています。この様式に合わせて勘定科目や金額を記載したものが、貸借対照表として、決算書の一部を構成します。決算書は、税務署に提出したり、場合によっては銀行や取引先に提出するなど、他人の目に触れられることになります。

【借方】 【貸方】
資産 負債
純資産

貸借対照表は英語で「balance sheet」と言います。balanceには均衡という意味や残高という意味があり、貸借対照表にはどちらの意味も含まれている、と考えることができます。

借方と貸方は必ず一致させる!

貸借対照表は、仕訳を切ることで作成されます。仕訳を切るとは、事業を行う上での様々な出来事(販売してお金を受取る、仕入れをしてお金を払うなど)を、勘定科目と金額に置き換えていく作業となります。

例えば、事業用のノートパソコンを購入した場合を例に仕訳にしてみます。

【借方】 【貸方】
工具器具備品 150,000 現金 150,000

この仕訳を切ることで、150,000の現金という資産が、ノートパソコン(工具器具備品)という資産に代わったことが貸借対照表で表されます。

ここで注目していただきたいのが、借方と貸方の金額が同額になっているという点です。この様に、仕訳をする時点で、必ず左右の金額を同額にするのが簿記のルールなのです。

左右(借方と貸方)の金額は同額になりますが、勘定科目の数は同じになるとは限りません。例えば、このノートパソコンを買うときに、業務用のソフトウェアも同時に購入した場合を仕訳にしてみます。

【借方】 【貸方】
工具器具備品 150,000
ソフトウエア 200,000
現金 350,000

仕訳においては、借方と貸方の合計金額は必ず一致しなければなりませんが、借方と貸方の勘定科目数は異なっても問題ありません。

貸借対照表からは経営の安定度も読み取れる

貸借対照表からは、例えば、経営の安定度を見る一つの指標である自己資本比率を求めることができます。 自己資本比率は、貸借対照表から以下の算式で計算することができます。

自己資本比率
=自己資本/(他人資本+自己資本)
≒純資産/(負債+純資産)

貸借対照表から自己資本比率を算出する際には、純資産を自己資本、負債を他人資本として用いることが多いです。

また、純資産は、資本金や過去の利益の蓄積額などから構成されるため、自己資本比率が高いほど相対的に借金が少なく経営の安定度が高いと考えられ、逆に自己資本比率が低ければ他人資本に頼りながら経営していると考えることができます。
銀行などが融資する際にも、自己資本比率の数値は参考にされていると言われています。

貸方が右で借方が左

貸借対照表という名称の「貸借」という単語から、貸方が先にくることをイメージしてしまいがちですが、借方が左で、貸方が右に位置します。

借方(左側)に書くもの

貸借対照表の借方には、資産に該当する項目を記載します。

【借方】 【貸方】
資産 負債
純資産

借方である資産部分は、実際の貸借対照表で資産の部と表記されています。資産の部は、流動資産、固定資産、繰延資産の3つに分類されますが、繰延資産は創業時や開業時以外などは実務上出てくることは少ないです。流動資産と固定資産には、例えば下記のようなものがそれぞれ該当します。

流動資産
現金預金、受取手形、売掛金、有価証券、棚卸商品

固定資産
土地、建物、車両運搬具、営業権、商標権、借地権、ソフトウェア、投資有価証券

貸借対照表は、特殊な業種を除き、流動性の高いものから順に並べて記載していくことがルールとなっています。このため、流動資産は、固定資産よりも換金可能性の高い資産を意味しています。

貸方(右側)に書くもの

貸借対照表の貸方には負債と純資産を記載します。

【借方】 【貸方】
資産 負債
純資産

負債には先の資産の様に、流動負債と固定負債の2種類があります。

流動負債
支払手形、買掛金、短期借入金、未払金、未払費用、未払法人税等

固定負債
社債、長期借入金

負債という名の通り、借金や未払金といった返済が必要なものが所属しています。
また、貸方の構成要素である純資産には、下記のような株主からの出資金や事業から得た利益の留保額が分類されます。

純資産
資本金、資本剰余金、利益剰余金、自己株式

具体例

では、実際にどんな仕訳をすればいいのかを、MFクラウドの操作画面を用いて解説します。

普通預金を支出に使った場合

文具店で備品(鉛筆)を普通預金で購入した場合

スクリーンショット 2015-05-13 21.43.57

普通預金で5,000円の売り上げがあがった場合

スクリーンショット 2015-05-13 21.43.04

ATMからお金を引き出した場合

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まとめ

仕訳をするときのコツは2つあります。一つ目はわかるところから埋めていくことです。そしてもうひは、左右の借方と貸方の金額が必ず同じになるという原則を守ることです。

一見、複雑に見える貸借対照表ですが、しっかりと原則を守り、適切な仕訳を行うことで簡単に作成することができます。今一度基本を押さえて貸借対照表の作成に取り組んでみてください。

監修:山邊 泰匡 (公認会計士)

株式会社ナレッジラボ 取締役
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