正しく理解していますか?事業税と事業所税の違いとは

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事業税と事業所税は、言葉は似ているものの全く別の税金です。

事業税は、事業を営む個人には個人事業税として、法人には法人事業税として、所得や収入に応じて課せられる地方税のことです。個人事業税の場合は法定業種別に税率が違います。法人事業税は資本金や所得によって税率が違います(また自治体によっても異なります)。

一方、事業所税は、一定の規模の個人や法人に課される地方税です。事業税とは違い、すべての自治体ではなく、主に人口30万人以上の都市や、政令指定都市などが課す税金となっています。ここでは主に事業所税の説明を行い、事業税と事業所税の違いを明らかにします。

事業所税とは

事業所税とは、東京都23区、人口30万人以上の都市や政令指定都市などの該当する地方公共団体において一定規模以上の事業所を営む個人や法人に課される税金です。その使途は、道路、公園、学校、図書館、病院など大都市の環境整備などにかかる費用に限られています。事業所税は、事業税と違い事業所の床面積や、従業者の給与総額に応じて課税されます。事業所の床面積に対する課税を「資産割」、従業者の給与総額に対する課税を「従業者割」といいます。

課税の仕組みと税率

・資産割:対象指定都市内の事業所の合計床面積が1000㎡を超える場合、1㎡につき年額600円
・従業者割:合計従業者数が100名を超える場合、従業者給与総額の0.25%

床面積のうち非課税となる部分

事業所税の資産割は娯楽教養室、食堂、売店などの福利厚生施設が非課税となります。しかし、制服着用が義務付けられている事業所の更衣室や、休憩室が会議室に利用される場合等は非課税となりません。一方で、駐車場のうち広く一般に公開される時間貸し部分は非課税です。

従業者給与総額から控除される従業者

事業所税の従業者割では、65歳以上の者や、障害者の給与は従業者給与総額から控除します。ただし、役員は上述に関わらず従業者数にカウントします。また、雇用改善助成対象者の給与は2分の1を控除します。アルバイトやパートタイマーは、免税点判定のための従業者数には含めませんが、課税対象となった場合にはアルバイトやパートタイマーを含む全従業者に支払った給与が従業者給与総額になります。

事業所税の申告

事業所税の申告には、納付申告、免税点以下申告、事業所等の新設・廃止申告、事業所用家屋の貸付等申告などがあります。

事業所税の納付申告

事業所税の課税対象となる場合には、事業を行う者が申告します。申告期限は、法人の場合は事業年度終了の日から2カ月以内、個人の場合は翌年3月15日までです。申告先は、事業所の所在地を所管する自治体です。

事業所税の免税点以下申告

免税点以下であっても、以下に該当する場合は申告をする必要があります。
1.前事業年度または前年の個人にかかる課税期間において納税義務者だった場合
2.課税標準の算定期間の末日の現況により、資産割、従業者割それぞれについて免税点判定を行い、合計床面積が800平方メートル超、または合計従業者数が80人超の場合

事業所等の新設・廃止申告

事業所を新設または廃止した日から1カ月以内に申告書を自治体に提出します。事業所等の新設、廃止日は、営業開始日、終了日とは違い、当該業務の準備期間等を含む、原則として事業所の賃貸借契約期間の開始日、解約日です。また、算定期間の中途で新設した場合は新設した月の翌月から、中途で廃止した場合は、廃止した月までを月割り計算します。

事業所用家屋の貸付等申告

事業所用家屋の貸し付けを行う場合は、貸し付け日から2カ月以内に、事業所用家屋の所在地を管轄する自治体へ、事業所用家屋の貸付等申告書を提出します。これは、事業所税の納税義務者に事業所の賃貸を行っている貸主が、テナントの事業所面積や氏名を申告する制度で、納税者が申告する書類とは違います。また、貸付内容に変更が生じた場合は1カ月以内に当申告書を提出します。

まとめ

事業税と事業所税の違いは、事業税は所得にかかり、事業所税は事業所の規模にかかってくるという点です。また、小さな町に事業所がある場合は事業所税がかからず、大都市でも小規模な事業所には事業所税がかからないようになっています。教育関係、介護関係などでは事業所税が非課税または減免になる事業もあるので、事業所所在地の自治体ホームページなどから、ご自身の事業がどれにあたるのかをチェックしましょう。

※掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:緒方 康人 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
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