年末調整に必要な「保険料控除申告書」の書き方

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年末調整に必要な「保険料控除申告書」の書き方

「年末調整の書類を書くぞ!」と意気込んだものの、「…これで合ってる?」「引越したけど、どっちの住所を書けばいいの?」と、不安な気持ちで記入している人が多いのではないでしょうか。

ここでは、毎年のことながらよく分からずに記入している人も、初めて年末調整を受ける人も、年末調整の書類を自信を持って書けるように、保険料控除申告書の書き方を項目ごとに解説していきます。ひとつひとつ、焦らず、ゆっくり確認してみてくださいね。

まず用意するもの


まずは会社から配布された緑の「給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」が必要となります。税制改正は毎年行われるため、様式が変更している可能性があります。必ず最新の書類であることを確認しましょう。

また、その他にも控除申告するのに必要な書類があります。たとえば、生命保険料の払込証明書や、配偶者の収入を確認する書類(給与明細書や源泉徴収票)などです。

保険料控除申告書の書き方

氏名や住所に関する項目の書き方


それでは保険料控除申告書の書き方をみていきましょう。まずは税務署、給与支払者の名称(氏名)、給与支払者の所在地(住所)は、原則として会社が記入する箇所なので、あらかじめ印字されていることが一般的です。もしも印字がなければ、書類提出先の総務や人事などに問い合わせてみましょう。場合によっては、本社の住所ではなく事業所での住所を記入することもあるので、要確認です。

「給与支払者」という聞きなれない単語にいきなり躓いてしまう人もいるかもしれませんが、給与支払者とは会社のことです。「所得税法」で給与を支払う法人や個人のことを給与支払者と定義しているため、保険料控除申告書ではやや難しい書き方になっているのです。

保険料控除申告書の氏名・フリガナ欄には、給与をもらっているあなた自身の名前を明記します。ご主人の扶養に入っているからといって、世帯主の氏名を記入しないようにしましょう。

住所は、提出日時点での住民票の住所を記入します。年末調整の書類の提出期限は11月中旬~12月上旬辺りが一般的ですが、12月や1月に引越しが決まっていたとしても、住民票の住所が変更されていなければ引越し前の住所を記入してください。その後、引越しを終えたら速やかに転居届や住民票を関連部署に提出しましょう。転居日が分かっているのであれば、あらかじめ提出先の部署に知らせておきましょう。

ちなみに、人事異動による転勤などで会社が借り上げるような場合、会社のほうで転居日や転居先を把握していますから、保険料控除申告書に現住所を記入すれば問題ありません。そして最後には押印を忘れないように気をつけましょう。

生命保険料控除に関する部分の書き方


あなたが本年度中に支払った生命保険料に関するデータを保険料控除申告書の「生命保険料控除に関する部分」へ記入します。加入している保険会社から送付される生命保険料控除払込証明書をもとに記入していけば、間違いありません。

もし送付されていなかったり紛失してしまったりした場合は、保険会社に連絡して再発行の手続きをとりましょう。提出期限までに書類が間に合わなかったとしても、1月末日までに提出できれば大丈夫ですから、そんなに焦る必要はありません。

また、勤務先の団体特約などで支払った保険料などは勤務先が管理していますので、証明書の添付や提出は不要となる場合があります。その場合は勤務先の指示に従いましょう。

支払った保険料の金額によっては、実際に支払った金額をそのまま保険料控除申告書へ記入するのではなく、計算式に当てはめて計算する必要があります。とはいえ、2分の1にしたり、単純な足し算をしたりするだけですから、計算が苦手な人でも大丈夫です。

ただ、計算結果が上限金額を超えた場合の書き方には注意が必要です。純粋な計算結果を保険料控除申告書へ記入したい気持ちも分かりますが、後で訂正印を求められたりするなど、面倒なことになりかねません。「最高○○円」と書かれていたら、記載されている上限金額を記入しておきましょう。

介護医療保険料に関する部分の書き方


あなたが本年度中に支払った介護医療保険料に関するデータを保険料控除申告書の「保険料控除申告書の介護医療保険料に関する部分」へ記入します。「まだ40歳未満だから介護保険なんて加入していない」という人でも、生命保険料の入院や通院による部分に関しては介護医療保険料とされていることがあるので、確認が必要です。

介護医療保険料の金額を生命保険料と一緒にせずに、払込証明書をよく確認しながら、それぞれ正しく記入しましょう。

個人年金保険料に関する部分の書き方


あなたが本年度中に支払った年金保険料に関する情報を保険料控除申告書の「個人年金保険料に関する部分」へ記入します。注意すべき点としては、生命保険料や介護医療保険料など別の区分に含めて計算していないか、個人年金保険料の控除対象であるかどうか、などが挙げられます。

地震保険料に関する部分の書き方


あなたが本年度中に支払った地震保険料に関する情報を保険料控除申告書の「地震保険料に関する部分」へ記入します。あなたが実際に居住していなくても、生計を一にする親族の住居の地震保険料をあなた自身が支払っているのであれば控除対象となります。

たとえば、単身赴任をしているご主人が、奥様と子どもたちが住むマイホームのために支払っているケースなどが挙げられます。また、離れて暮らすご両親の実家の地震保険料を支払っている場合、仕送りをしている同一生計の事実があれば、それも地震保険料控除として年末調整することが可能です。

参考:生計を一にする(国税庁)

社会保険料控除に関する部分の書き方


あなたが本年度中に支払った社会保険料に関する情報を保険料控除申告書の「社会保険料控除に関する部分」へ記入します。原則として健康保険料や厚生年金保険料、雇用保険料などは毎月の給与から控除されているため、記入する必要はありません。それ以外に自主的に支払っている社会保険がある場合のみ、記入しましょう。

小規模企業等共済金掛金に関する部分の書き方


あなたが本年度中に支払った「独立行政法人中小企業基盤整備機構の共済契約の掛金」「個人型または企業型年金加入者掛金」「心身障碍者扶養共済制度に関する契約の掛金」に関する情報を保険料控除申告書の「小規模企業等共済金掛金に関する部分」へ記入します。給与から差し引かれているものは、記入しなくても自動で控除されるのでご安心ください。

小規模企業共済等掛金に関して控除を受けたい場合は、金額に関わらず証明書類が必要となります。添付を忘れてしまった場合、控除が受けられないこともありますので注意しましょう。

配偶者特別控除申告書に関する部分の書き方


配偶者の所得に関する情報を保険料控除申告書の「配偶者特別控除申告書に関する部分」へ記入します。注意すべき主なポイントは、以下の通りです。

・配偶者控除(収入金額103万円以下)の適用を受ける人は、配偶者特別控除を受けることはできない
・夫婦どちらかが申告するもので、お互いが申告することはできない
・申告する所得者(一般的な例だと家計を支えるご主人)の合計所得金額が1,000万円を超えている場合には、配偶者特別控除を受けることはできない

給与収入103万円におさえて扶養配偶者になろうと思っていたものの、うっかり働きすぎてしまい103万円を超えてしまったときでも、配偶者特別控除を使えば納める税金を少なくすることができます。ただし給与収入金額が141万円以上になると、配偶者特別控除の適応外となってしまうので注意が必要です。

また、給与収入ばかりに気を取られていてもいけません。家賃収入による不動産所得や、FXによる雑所得、懸賞などの一時所得の申告漏れがないかどうかも、しっかり確認しましょう。

まとめ

記入する項目の多さに圧倒されてしまった人でも、ひとつひとつの項目をゆっくり見て書き方を確認していけば、「意外と大丈夫かも!」と思えるのではないでしょうか。

それでもくじけそうになってしまったら、「ここまで記入したら、気分転換する!」と区切るなどして、焦らずに進めましょう。1度で終わらせようとせずに、提出日まで少しずつ仕上げれば、ハードルもグッと低くなります。ぜひお試しください。

※掲載している情報は記事更新時点のものです。

Bizpedia編集部

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