
助成金に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?中小企業や大企業だけが受給できると思っている方が多いのではないでしょうか?実は、個人事業主でも受給できる助成金は、多くあります。
新たな事業展開をしようと思っている人や、資金繰りに困っている個人事業主の方は必読です!
目次
まずは、助成金を理解しましょう
助成金ってどんなもの?
助成金とは、国や地方自治体から支給される支援金を意味します。基本的に助成金には返済義務がありません。
助成金と補助金の違いは?
助成金と補助金には以下の違いがあります。
助成金、補助金とはいずれも国や地方自治体から支給される返済が不要なお金のことです。
そのうちの助成金とは、申請要件を満たしかつ、申請内容に不備がなければ支給されるお金です。
一方で、補助金とは全体での予算が決まっているのが特徴で、その上限に達し次第、受付が締切となります。
また予算の上限ではなく、件数のみが決まっている補助金もあります。
どうしたら助成金を受け取れるの?
以下の2点の条件を満たしていることで助成金は受け取ることができます。
・助成金の支給要件を満たしている。
・助成金の支給申請を行なう
助成金で受け取れる額はどれくらい?
申請を検討している助成金の種類によって、数万円から数百万円までと異なります。
個人事業主が受け取れる助成金5選
ここでは、個人事業主の方が受け取れる助成金をまとめました。
1. 人材開発支援助成金
人材開発支援助成金には、訓練に関するもの、制度導入に関するものの2つのコースがあります。
訓練関連
雇用保険の被保険者に対し職務に関連した専門的な知識や技能の習得を目的とした訓練を実施した場合、その経費や賃金に対して助成されます。
・特定訓練コース
労働生産性に直結する訓練など
・一般関連コース
特定訓練コース以外の訓練
助成金は訓練の時間や内容によって異なります。
制度導入関連
事業主が継続して人材育成に取り組むために一定の制度を導入し、実施した場合に定額が助成されます。
・キャリア形成支援制度導入コース
定期的なセルフ・キャリアドック制度や教育訓練休暇制度などの導入・実施
・職業能力検定導入コース
技能検定に係る報奨金制度や社内検定制度などの導入・実施
助成金は47.5万円(生産性要件を満たす場合には60万円)支給されます。
2. トライアル雇用助成金
様々な理由により安定して職につくことが難しい労働者を、ハローワークなどを通じて一定期間以上の雇用をした場合に支給される助成金です。
支給対象となるのは、以下に該当する方です。
・紹介日時点で学校卒業の翌日から3年以内かつ卒業後に安定した職に就いたことがない方
・紹介日時の前日から過去2年以内に、2回以上の離職や転職を繰り返している方
・紹介日前日時点で1年超の期間、職に就いていない方
・妊娠や出産、育児を理由に離職した方で、紹介日前日時点で1年超の期間職に就いていない方
・生活保護受給者である、母子家庭の母であるなど考慮するべき理由を抱えている方
トライアル雇用助成金は、1か月単位で最大3か月分が、1回でまとめて支給されます。
月額は1人につき最大4万円で(母子家庭の母等・父子家庭の父の場合5万円)就労日数により支給額が変動します。
3. 中小企業退職金共済制度に係る新規加入掛金助成及び掛金月額変更掛金助成
中小企業の共済制度として、小規模企業共済や中小企業退職金共済(中退共)などがあります。中退共に加入した場合には以下のような助成を受けることができます。
・新規加入助成として、掛金月額の1/2を、加入後4か月目から1年間助成されます。
・掛金月額18,000円以下の従業員の掛金を増額した場合、増額分の1/3が1年間助成されます。
小規模企業共済か中退共のどちらに加入しようか悩んでいる個人事業主の方には魅力的な助成金ではないでしょうか。
4. 特定求職者雇用開発助成金
高年齢者や障害者等の就職困難者をハローワーク等の紹介により、継続して雇用する労働者(雇用保険の一般被保険者)として雇い入れる事業主に対して助成されます。
様々な理由により雇用が安定しない方でも、短時間勤務で事務処理を行なってもらえれば大丈夫などの場合には、経理や秘書業務の経験があり、働く意欲を持っている方を雇用することで即戦力として期待ができる上に助成金を受給することもできます。
助成金は、対象労働者によって異なります。
5. 地域雇用開発助成金
雇用機会が特に不足している地域の事業主が、事業所を設置・整備し、併せてその地域に居住する求職者等を雇い入れる場合、設置整備費用や対象労働者の増加数に応じて助成されます。
助成金は設置整備費用や対象労働者の増加数によって異なります。
まとめ
社会情勢によって数年前まで存在した助成金が廃止されたり、少子高齢化の進行に伴って高齢者向けの雇用助成金が増加するなど、助成金制度は目まぐるしく変化しています。
これだ!と思う助成金を見つけるための情報をいち早くキャッチするために、メールマガジンを登録したり、セミナーに積極的に参加して個人事業主の人脈から発掘するなど、自らチャンスをつかみにいく姿勢が必要です。
個人事業主でも利用できる助成金を、上手に活用してみてください!
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